闇の蒼姫 (文豪ストレイドッグス) (ページ27)

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二十五話敦side ページ27

あの人＿Aさんを探偵社で見た時､儚くて直ぐ消えてしまいそうだと僕は思った

深く蒼い瞳は､写真とは違って優しい色に見えた

それに､どうして鏡花ちゃんに爆弾を巻かせたのか気になっていた

組合が帰った後､医務室から飛び出してきた彼女は､泣きそうな顔だった

太宰さんは呆然と彼女を見ていた

それに袋を忘れていたから､それを届けると言って彼女を追い掛けた

彼女は路地裏で泣いていた

僕は声を掛けた

その後「どうして泣いてるの？」と聞けば

震えた声で「泣いてない」と云ってきた

伸ばした手が払われそうだったから､その手を掴んだ

僕よりも小さいその手は小さく震えていた

「やっぱり泣いてる」と言ったら

「関係ない」と震えた声で突き放された

でも蒼く綺麗な瞳は潤んでいて､いつの間にか

「我慢しなくていいよ」と声を掛けていた

その言葉に目を見開いた彼女は

大きな瞳から涙を零した

泣かれるのに慣れていない僕は､少し困り乍頭を撫でた

彼女は手で顔を覆って泣いた

僕は暫く頭を撫でていた

少ししたら落ち着いてくれたようでほっとした

「何かあったの？」と聞いても答えてくれなかった

今しか渡せないと思ったから袋を渡した

彼女が行ってしまいそうだったから､腕を掴んで「聞きたい事が有る」と云って引き止めた

「どうして鏡花ちゃんに爆弾を巻かせる様な事をさせたの？」と聞いた

彼女は「命令を聞いているだけ」と答えた

「危ない」と云っても､「これが普通だ」と云った

「人の命を何だと思ってるんだ！」と云っても､「それは弱いからだ」と云った

「それはおかしい！」と云っても､「私はそうだった」と云われた

「人の命を軽く考えちゃダメだ」と云おうとした

でも彼女は「もういい」と言って去ってしまった

彼女は芥川みたいに敵意も憎悪もなかった

きっと純粋にそう思っているんだろう

何でそう思う様になったのかは判らない

でも､だからこそ､

僕は彼女を救いたい

彼女には光が似合うと思う

だから救いたい

探偵社の人達がしてくれた様に

意味わからん…
誰か文才をくれ！