二十話 ページ21
私は考えていた
船の上であの子の言った言葉の意味を
虎「人は誰かに生きていていいよと云われなければ生きていけないんだ！」
私には判らない
言われた事が無いから
出来ないと捨てられる
きっとそうだと思った
だからなんでも出来る様になったのに
なのに人虎はああ言った
如何して？ 判らない
生きていていいよ､なんて云う人居る訳無いのに
人虎の言葉も行動も判らない
あの時も､人虎は何故鏡花を助けた？
助けなければ自分は傷つかなかった
敵だった彼女を､何故？
考えていると電話が鳴った
芥川君が拐われたこと､そして其処に樋口さんが一人で向かったという事を知った
私はその場所に行った
着いた時樋口さんが撃たれそうだった
その時後ろから銃声がして敵を撃ち抜いた
少し後ろを見ると黒蜥蜴がいた
立「知らねぇ顔は全員殺せ！」
私は双剣で敵の喉笛を掻き切り､心臓を貫いた
広「若者の無茶は彼らの特権だ 大目に見給え 私も若い時代は大変なものだったよ」
樋「黒蜥蜴とAさん…！ どうして」
広「貴女は我々の上司だ 上司の危機とあっては動けぬ訳にもいくまい」
「私は貴方に死なれる訳にはいかない」
こんなに真っ直ぐな人を失いたくは無い
「却説､之で終わりかな 樋口さん､芥川君の所に行ってきてよ」
樋「はい！」
「私は帰るから後は宜しくね」
黒服「「「はっ！」」」
帰路にて
少しだけ判った気がする
人虎が鏡花を助けた理由
失いたくなかったから､じゃないかな
何故鏡花を失いたくなかったのかは判らないけど
意味不明…すいません！
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作者名：薊 | 作成日時：2018年4月1日 21時
