十六話 ページ17
凄い音がする
大丈夫だろうか
二人が見えた時､人虎が羅生門に捕まっていた
芥「その程度か人虎」
虎「くっ…」
芥「嬲る趣味はない 一撃で首を落として遣ろう 呪うならば己が惰弱さを呪え 貴様は探偵社という武装組織に属した故に 自らも強いと錯覚しただけの弱者 その探偵社へも偶然と幸運で属しただけだ」
虎「今日は随分よく喋るな」
確かに←
芥「...無口だと申告した憶えは無いが」
虎「お前の云う通りだ 僕は弱い けどひとつだけ長所がある」
芥「何だ」
虎「お前を倒せる！」
「！」
そこからは猛攻撃が始まった
私は鏡花の元に行った
「貴方は光が見たいのね 残念だよ でも､止めないよ たった35人しか殺していないのだから､まだ大丈夫 光になると良い」
聞いているかは分からないが呟いた
私には止められないから
せめて少しくらい安心させてあげなきゃね
人虎がこちらに来る
その人虎を羅生門が貫いた
芥「何故だ 何故貴様なのだ 貴様の異能は所詮身に付けて幾許も無い付け焼き刃 欠缺ばかりで戦術の見通しも甘い だのに 何故貴様なのだ 云わせぬ あの人にあのような言葉二度と云わせぬ！」
あの人は芥川君に何を言ったのだろう
何故認めないのだろう
あんなに､あんなに頑張ってるのに
壊れそうな位頑張ってるのに
貴方が居なくなっても頑張ってるのに
何で？ 何で居なくなったの？
虎「待...て...」
芥・A「「！」」
何故あんなにボロボロなの動く？
分からない 何故？
此奴の行動は何も理解出来ない
虎「どうして お前はそんなに強いのに どうして...彼女を利用したんだ」
芥「「夜叉白雪」は殺戮の異能 他者を殺す時のみ鏡花は強者だ 人を殺さねば無価値 利用では無い僕は鏡花に価値を与えただけだ 生きる価値を」
虎「それだ」
何が？
虎「誰かに生きる価値が有るか無いかをお前が判断するな」
！
如何いうこと？
価値を判断するなって
価値は誰かに判断されるものでしょ？
虎「どうして彼女にもっと違う言葉をかけてやれなかったんだ 人は誰かに生きていていいよと云われなくちゃ生きていけないんだ！ そんな簡単なことがどうして判らないんだ！」
何を…云ってるの？
判らないよ
「私には 判らないよ そんな事 云われたこと無いから」ﾎﾞｿ
人虎が芥川君を吹っ飛ばした
「！芥川君！ 鏡花､今は見逃すから逃げなさい！」
そう言ってから海に飛び込んだ
芥川君を抱えて一生懸命泳いで瓦礫に掴まった
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作者名：薊 | 作成日時：2018年4月1日 21時
