透明なグレー.TH (ページ10)

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10【番外編】ページ10

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僕の友達にテヒョンっていうのがいる

背は高くて、フレンドリーで、イケメン

女の子たちが好きになっちゃうような奴だ

でもこいつ、いつも女の子からの告白断る

この間も可愛い感じの女の子フッてた

『さっきの子可愛かったのに』
『付き合ってみればいいじゃん』

いつものように僕はこう言う

するとテヒョンもいつものように、
『「好きな子がいるの」』

「分かってるなら聞くなよ」

いつもこう断るから

女の子達も血眼になってそのテヒョンの好きな子を探すんだけど
中々難航してるみたい

そりゃそうなんだけど

だってこいつヌナに恋してる

【猫に真珠、豚に小判。】

最初は
『すごいシスコンだなー』
って位だったけど、

ある時からテヒョンの視線が違うことに気づいた

初めてテヒョンのヌナを見たとき

まあ可愛いなぐらいで

どこにでもいそうな普通のヌナだった

テヒョンから血は繋がってないって聞いてたけど、それは仲の良い姉弟だった

ちょっとテヒョンのシスコンがすごかったけど

テヒョンの視線が変わったなって思ったのは僕達が高校に入ったとき

入学したてで、

テヒョンはヌナを見つけるんだ、って言って探してた

キョロキョロするテヒョン

そしたらある一点見て動かなくなった

テヒョンの視線の先に、テヒョンのヌナが友達と笑顔で話しとった

『テヒョン、ヌナいるよ』

「…」

『テヒョン？ヌナいるよー』

「知ってるよ…」

大好きなヌナ見つけたはずなのに煩くない

どうしたんだろ

テヒョンはおもむろに口を開いて
「やっぱ高校でのヌナは
家とはまた違うんだね…」

後にも先にも
ヌナを見て切なさそうな顔しとるテヒョン見たのは最後だと思う

そこからテヒョンはただのシスコンじゃないんだな～って思い始めた

高校に入ってテヒョンは何回もヌナに話しかけるものだから、いつも隣にいる僕もAヌナに認識された

「ジミンくんもイケメンだね
イケメンの周りにはイケメンしか
いない決まりなのかな」

褒めてるのか冗談なのか分からなかったけどAヌナのほんわかさにどっちでもいいかなって思った

横でテヒョンはヌナにイケメン言われて喜んでた

しっぽ見えてるよ

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