不機嫌な私と上機嫌の彼.JM

番外編1-1 ページ28

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サークルでやるダンスは楽しい


仲間と一緒にやるから尚更楽しい


でも自分が上手く踊れなくてイライラすることもある


その日がそうだった


僕が所属するダンスサークルは大学のホールやサークル棟の前、たまにスタジオ借りて練習する


思うように踊れない上にサークル棟の前、つまり外で練習で


環境がスタジオより良くないのもあって


まあイラついた


どかっと座ってたらテニスラケットを持った人達が近くを通った


お喋りしながら和気あいあいと先輩後輩仲よさそうだった


ダンスサークルも派手だけどテニスサークルも派手な方だと思ってた


「A〜いくら人数多くてコート狭く使うからって先輩当てるなよな〜」


「すみません〜先輩

でも先輩も避けて下さいよ〜」


「俺、先輩だぞ！しかも俺だってラリーしてるんだから！」


あははははって笑い合っていたのが


意外にも地味目な子でちょっとびっくりした


そういう子もいるんだなって思った


それにしても楽そうでいいよね


それが初めて見た日


また別の日に


テニスコートの近くを通った


いくつかコートがある中でボールが速く行き交うコートとぽーんと変な方向に飛んでくコートがあって


素人の僕ですら上手いか下手か分かるような


そういえばあの地味な子はどこなんだろう


どうせ先輩にボール当ててたくらいだし下手な方だろうと思った


そしたら上手い方つまりラリーが速いコートにいてまたびっくりした


しかもその子のラリーの相手がこれまた派手というか、


見た目で言っちゃいけないのかもしれないけど


相手のが上手そうに見える


それなのに互角にやっててすごいなと思った


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