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瑞稀「 遅っ 」
『 あー 、ごめんごめん 』
ロビーの来客用のソファーで携帯を弄って
待っていた瑞稀 。
仕事終わりだからってネクタイを緩めて 、
高校生の時と変わらない 。
そんな瑞稀と肩を並べて歩くと
肩の位置が全然違って 、大人になったなあって 。
『 ねえ 、瑞稀 』
瑞稀「 んー？」
『 中学の時に言ってたなりたいものって何だったの 』
そういえば 、結局教えて貰えなかった
瑞稀のなりたいもの 。
瑞稀「 あー 、あれな 」
『 何だったの 』
瑞稀「 …… 忘れた 」
『 え！絶対に嘘じゃん 、教えてよ！』
忘れたってとぼける瑞稀にしつこく聞く私だけど
上手く誤魔化されて逆に問う 。
瑞稀「 Aは 、なりたいものとかある訳？」
『 なりたいもの … 』
なりたいもの 。
私のなりたいものは瑞稀の彼女 。
私のなりたいものは瑞稀のお嫁さん 。
だけど 、こんな事言ったら瑞稀はきっと困る 。
『 無いんだよね 、結局のところ 』
瑞稀「 何だよ 。あるのかと思った 」
いまはこうやって肩を並べて歩いて
『 無いよ 。瑞稀のなりたいものが知りたかっただけ 』
瑞稀「 じゃあ 、なれた時に言うわ 」
『 なれる可能性高いの？』
瑞稀「 うん 、めちゃ高いよ 」
こうやって笑いながら他愛もない話をして
『 自信満々だね 』
瑞稀「 そりゃもう 、なれる気しかしないから？」
『 何かむかつく 』
こうやって笑い合って
瑞稀「 じゃあ 、おやすみ 」
『 うん … おやすみ 』
こうやって別々の部屋に入るのが
『 はあ 、幸せ …… 』
今の私にとっては1番贅沢で1番幸せで 。
気持ちを伝えて幼馴染みの仲 …… 腐れ縁の関係が
拗れてしまうなら 、まだ私はこのままでいい 。
気分が良く 、冷蔵庫に入っている缶ビールを
ｶｼｭｯと開けてゴクリと喉に流した 。
まるで 、瑞稀にまだ伝えられない
好きの気持ちを飲むように 。
『 ぷはぁ 』
缶ビール独特の苦味が喉を通ったのに
『 瑞稀 …… 好き 』
声に出ちゃうなんてね 。
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hiレベルな小５ - みるるんさん天才ですね(笑) (2020年2月24日 15時) (
レス) id: 62d5677c5a (このIDを非表示/違反報告)
ちぇり - 天才か……って思いました。。普段ゴリゴリのハッピーエンドなものばかり読んでいましたが、こういうのもありだなって思いました！！読んでよかったです。 (2019年12月1日 1時) (レス) id: 533c7622c3 (このIDを非表示/違反報告)
もえか(プロフ) - ヒントが鍵になってすごく大切な役割をしていてすごくドキドキしました。今まで読んできた小説の中でも一番ドキドキしました (2019年4月11日 23時) (レス) id: fde18b38d0 (このIDを非表示/違反報告)
静 - 最後の一文は、最後までハラハラしながら読ませていただきました。です。変になってしまい、申し訳ございません。 (2018年8月16日 8時) (レス) id: 649cb61653 (このIDを非表示/違反報告)
静 - 途中で作間くんがテレビの裏を見るシーンがあったのでもしかしたらと思いましたが、まさか本当にそうだとは…最後までハラハラしながらきました読ませていただ (2018年8月16日 8時) (レス) id: 649cb61653 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるるん
| 作成日時：2018年3月19日 6時
