▽ innocent look

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私の漏らした声に玄関で作間くんは
井上さん？って驚いた表情 。








瑞稀「 … そろそろ襲われる頃かと思って 」

『 え？』

瑞稀「 とりあえず 、すぐに玄関出ろ 」









耳にあてている携帯からはツーツーと
既に電話が切れた音がしていて 。









龍斗「 Aさん 、今のって井上さんですか？」

『 うん 』

龍斗「 このタイミングで … 大事な用でした？」









何かを怪しむように顎に手を添えて
眉を寄せる作間くん 。







と同時にインターホンが鳴り 、作間くんを少し退け
急いでドアを開けるとそこに居たのは瑞稀 。









瑞稀「 すぐって言ったのに遅えよ 」

『 あ 、ごめん？』









さっき会社で別れた時はスーツだったのに
今は黒いパーカーにスウェットパンツ 。




少し不機嫌そうな表情をしているけど
そんな事も気にならないくらい格好良い 。









瑞稀「 作間 、こいつ襲うとか御免だから 」

龍斗「 … 井上さんに関係 、ないですよね？」

瑞稀「 あるよ 。何かあったら俺の責任だし 」








瑞稀は私を外に押して一歩だけ玄関に踏み込む 。








龍斗「 電話 … タイミング良すぎでしたね？」

瑞稀「 ふっ 、じゃあ見事に失敗したって事か 」









少し小馬鹿にしたように鼻で笑う瑞稀に
作間くんも片眉をピクッと反応させて 。




これは放っておくとヒートアップするかも …
そう思って一歩踏み込んだ瑞稀を外に引っ張る 。









瑞稀「 んだよ 」

『 作間くん 、電車無くなっちゃうよ 』

龍斗「 ああ … そうですね 、帰ります 」









また明日 、お疲れ様です って礼儀正しく
挨拶して帰った作間くんはイイ後輩 。









瑞稀「 … 作間に何された？」







作間くんの背中を見送りながら聞く瑞稀 。








『 … 別に？』







抱きしめられた 、なんて言ったら瑞稀はどう思う？



後輩に抱きしめられるとか軽い 。なんて
思われちゃうのかな？

そんな風に思われるなら黙っておくのが自分の為 。









瑞稀「 ふーん 」







納得してないのかちょっと疑ってるような顔して
私の部屋に入ってくる 、当たり前かのように 。




それはいいけど 、1つだけ気になって 。









『 何で作間くんと家に居るってわかったの？』









よいしょってテレビの前に座る瑞稀の隣に
私も座って聞いてみた 。








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