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龍斗「 お邪魔します 」
『 散らかってるけど … どうぞ 』
作間くんを家に入れる時が来るなんて
考えた事もなかった 。
龍斗「 … 井上さんも来た事あります?」
『 瑞稀?無いよ 』
隣に住んでいる瑞稀もまだ来た事が無い私の部屋に
なぜ作間くんがいるかというと …
食事の会計を後輩なのに作間くんが済ませたから 。
後輩に払わせる訳にもいかないと作間くんにお金を
押し付けるも受け取らず 、お金は要らない代わりに
私の家に行きたいと言うから渋々連れて来た訳で 。
龍斗「 Aさん 」
伊野さんって呼ぶ時に井上さんが振り向くので
Aさんって呼びます って言い出してさっきから
ずっとこの呼び方をする作間くん … 慣れない 。
『 何?ちょっと待って 』
後輩だからって流石にお茶くらい出してあげなきゃ
って思って冷蔵庫を開けてキッチンに立つ 。
龍斗「 … いや 、何もないです 」
何も無いのかいって心でツッコミを入れて
コップにお茶を入れて作間くんに持って行く 。
『 何してんの 』
龍斗「 あっ … いや別に 」
『 ふーん 、お茶どうぞ 。冷たいのだけど 』
何やらテレビの裏を見ていた作間くん 、
配線とか見るの好きなタイプ?
それなら 、とことん変わり者じゃん 。
『 作間くん終電 、何時?』
龍斗「 そろそろです 。俺 、帰りますね 」
私が出したお茶を一気に飲み干して
玄関に向かう作間くん 。
『 送るよ 』
龍斗「 大丈夫です 、けど … 」
靴を履いた作間くんは振り向いて私を抱きしめた 。
『 え … ちょ 、ちょっと作間くん?』
龍斗「 すみません … 我慢出来なくて 」
何これ?
驚いて作間くんの肩を押すけれど
私を抱きしめる力は強くなる一方で 。
龍斗「 Aさん … いい香りする 」
『 んっ 、作間くんっ 』
作間くんが話す度に吐息が首元にかかって
くすぐったい気持ちになる 。
龍斗「 俺 、Aさんが … 」
作間くんが何かを言おうとした途端 、
私の携帯電話が鳴る 。このメロディーは着信 。
一瞬だけ作間くんの力が緩んで
その瞬間に肩を押して電話に出る 。
『 も 、もしもし!』
誰からの着信なのかも見る事なく電話に出ると
お前は馬鹿?っていきなり毒吐く好きな人の声 。
『 み 、瑞稀 』
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hiレベルな小5 - みるるんさん天才ですね(笑) (2020年2月24日 15時) (レス) id: 62d5677c5a (このIDを非表示/違反報告)
ちぇり - 天才か……って思いました。。普段ゴリゴリのハッピーエンドなものばかり読んでいましたが、こういうのもありだなって思いました!!読んでよかったです。 (2019年12月1日 1時) (レス) id: 533c7622c3 (このIDを非表示/違反報告)
もえか(プロフ) - ヒントが鍵になってすごく大切な役割をしていてすごくドキドキしました。今まで読んできた小説の中でも一番ドキドキしました (2019年4月11日 23時) (レス) id: fde18b38d0 (このIDを非表示/違反報告)
静 - 最後の一文は、最後までハラハラしながら読ませていただきました。です。変になってしまい、申し訳ございません。 (2018年8月16日 8時) (レス) id: 649cb61653 (このIDを非表示/違反報告)
静 - 途中で作間くんがテレビの裏を見るシーンがあったのでもしかしたらと思いましたが、まさか本当にそうだとは…最後までハラハラしながらきました読ませていただ (2018年8月16日 8時) (レス) id: 649cb61653 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるるん | 作成日時:2018年3月19日 6時