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あれから13年 、20歳になった私と瑞稀 。
瑞稀はチビだったのがすっかり私の身長を
あっさりと追い越して男の子から男性になった 。
そんな瑞稀とは同じ小中高に通い 、
偶然同じ企業に就職をするという腐れ縁っぷり 。
瑞稀「 はぁぁ … おはよ 」
『 おはよう 、ネクタイ曲がってるよ 』
瑞稀「 うるさ … 後で直すっての 」
私は社会人になったからと家を出て会社から近い
アパートを借りて現在 、一人暮らしを始めたけど
過保護な私の親が瑞稀に頼み込み 、少し前から
隣の部屋に瑞稀が住み始めた 。
同じアパートから同じ会社に行くわけで 。
そうなると私は朝から瑞稀と肩を並べる事になる 。
瑞稀「 あー … 眠い 」
『 寝不足?』
瑞稀「 まあ 、そんなとこ?」
13年前のあの日から私は瑞稀が好きで
それは今でも変わらない 。
だからこそ今も 、肩を並べる事が嬉しくて 。
瑞稀「 あ 。昨日の夜中 、どっか出掛けた?」
『 え?コンビニには行ったよ … 何で?』
瑞稀「 … 部屋の前を通る音がして恋架ちゃんが
気にしたから昨日は集中出来なかった 」
『 え 、また女の子連れ込んでたの … 』
瑞稀は歳を重ねる事に格好良くなって 。
気がつけば可愛い女の子が日替わりで瑞稀の部屋を
出入りするようになっていた 。
そんな瑞稀に肩を並べて歩く私のポジションは
腐れ縁の幼馴染み 。
それからなにひとつ進歩していなかった 。
瑞稀「 俺の事はいいんだよ 。お前も女なんだから
夜中にコンビニ行く程度でも気をつけろよ 」
『 わかってるよ 』
瑞稀「 まあ … でもAだもんな 、大丈夫か 」
『 どういう事よ 、私だって襲われかける可能性
あるし 、もし襲われたらどうするのよ!』
私に女の魅力が無いって言われてるみたいで
悔しくなってこんな事を言うけど瑞稀は笑って 。
瑞稀「 まあムキになるなよ 、襲われかけたら俺が
助けに行くし 。俺 、お前のヒーローだからな 」
『 … 言ったよ?』
瑞稀「 いつでも助けまーす 」
冗談っぽく私のおでこを小突く瑞稀 。
毎日違う女の子とそういう事をしていて
私の事なんて幼馴染み以外で見たことが無いなんて
勿論 、頭ではわかってる 。
だけど … こういうところを目にすると
瑞稀の事がやっぱり好きだなって思うの 。
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hiレベルな小5 - みるるんさん天才ですね(笑) (2020年2月24日 15時) (レス) id: 62d5677c5a (このIDを非表示/違反報告)
ちぇり - 天才か……って思いました。。普段ゴリゴリのハッピーエンドなものばかり読んでいましたが、こういうのもありだなって思いました!!読んでよかったです。 (2019年12月1日 1時) (レス) id: 533c7622c3 (このIDを非表示/違反報告)
もえか(プロフ) - ヒントが鍵になってすごく大切な役割をしていてすごくドキドキしました。今まで読んできた小説の中でも一番ドキドキしました (2019年4月11日 23時) (レス) id: fde18b38d0 (このIDを非表示/違反報告)
静 - 最後の一文は、最後までハラハラしながら読ませていただきました。です。変になってしまい、申し訳ございません。 (2018年8月16日 8時) (レス) id: 649cb61653 (このIDを非表示/違反報告)
静 - 途中で作間くんがテレビの裏を見るシーンがあったのでもしかしたらと思いましたが、まさか本当にそうだとは…最後までハラハラしながらきました読ませていただ (2018年8月16日 8時) (レス) id: 649cb61653 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるるん | 作成日時:2018年3月19日 6時