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プルルル________


「……はい」


ぐっすり落ちていた眠りの海から
けたたましくなる携帯の電話で叩き起された

相手を確認せず、ぶっきらぼうに出れば

「…ごめん、寝てた?」

少し震えた大好き人の声

「ヒカ?」

いくら寝起きが悪いからといっても
好きなやつの泣きそうな声をきけば目は覚める


「…大ちゃん、急にごめんね…へへ」

「いやいいよ、どうしたの?」

「んー、大ちゃんの声聞きたくて」

あぁ、薮くんとなんかあったな
そうすぐ気づく自分が大嫌い

でも、こんな時に俺を頼るヒカはずるいね?
俺を恋人として傍に置くつもりはないくせに
俺に弱い所を見せるんだから


「…薮ちゃんとなんかあった?」

「へ?」

「分かるよ、ヒカのことくらい」

「…さすがJUMPの中間管理職…」

「はぁ、なんだよそれ」

はは、と2人で笑いあったあと
ヒカが大きく息を吸って

「…少しね、喧嘩したの。ほんとに些細なことだけど…俺は許せなかったんだよね…」

ポツリ、そんなことを言う

「2人がぶつかるなんて俺には些細じゃないけど?」

「そうかな…薮がね言ってたの。俺は全然ダメダメだな、って」

「うん」

「そんなことないよって言ったら、お前に何が分かるんだよ、って…へへ」

「…そっか」

「薮の魅力のこと、俺が1番分かってるから…だから悔しくて…」

このままじゃ1人で泣かせてしまう
そう思ったら

「ねぇ、ヒカ。今から会える?直接聞くよ話」


「…え、でも、」

「いいの、迎えいく」

口が勝手に動いて、手が勝手に通話を終わらせた






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ゆみ(プロフ) - はじめまして♪くじらさんだから描ける明るいだけじゃない、苦かったり酸っぱかったり、リアルなオレンジがとても共感出来て面白く拝読いたしました。次はどの色のお話なのかとても楽しみです(^^) (2019年1月16日 14時) (レス) id: b1371ccaed (このIDを非表示/違反報告)
あんこ - とっても素敵なお話ですね~!次のお話が楽しみです!更新頑張ってください! (2018年12月15日 23時) (レス) id: 31e5093717 (このIDを非表示/違反報告)
yuria(プロフ) - くじらさんの最新作凄く好きです!いつも作品楽しく拝見させて頂いてます!これからも続き気になるので更新頑張って下さい!応援してます! (2018年12月15日 22時) (レス) id: 30859cc1ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くじら | 作成日時:2018年12月15日 22時

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