キズナ10

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海人side








岸「え、ここって…こうやってこう？ん？こう？」





紫「違う違う笑 右手が先、それじゃ左こうなっちゃうじゃん笑」





岸「え？あ、こうか！なるほど！」






神「自分の手の動き把握してよ笑」






「あはははっ笑」









難易度の高いダンスに

移動も沢山あって

岸くんはもうキャパがいっぱいみたい








ま、でも岸くんはこんな動きでも

結局すぐに自分のものにしちゃうんだけどね









振「はい、じゃあ飯食ったらもうちょい続きして終わろう！」




「「はぁーい」」









ガチャン









マ「あ、ごめん永瀬！」





廉「…はい？」




マ「こないだ延期になった取材、悪いけどこの後急遽やってもいい？」




廉「え、今からっすか？」




マ「ごめん、なんか向こうの都合でどうしても来週が難しいんだって。で、丁度今ここでキスマイの取材してて、そのあとにどうかって…」




廉「あ、そうなんすね…」





マ「まだこっち終わってないよな…」









こういうのはたまにあることで




珍しくないけど









全員揃って振り入れできるのは

そう簡単にできることじゃないし…








うーん、と悩むマネージャーの気持ちも

よく分かる









振「まぁ、でも粗方出来たからいいっすよ。この後ちょっと固めるぐらいだし。」






廉「え、や…でも…」





マ「そっ、か…ならまぁ、行くか。」





廉「あのっ…」





振「ん、おつかれ永瀬。また時間あるとき一緒にやろう。」





廉「……はい。」





マ「じゃ、30分後ぐらいからだから。」





廉「了解です…」









仕方ないよね


取材だって大切な仕事









廉は若干不安そうだけど




よし









「大丈夫、あとで動画送るから。」






廉「あ…うん。」









岸「お疲れ。」




神「取材頑張ってー。」




紫「いってら。」









ドラマに映画に取材にと

忙しくしてる廉







真面目な廉のことだから

遅れをとることが不安なんだよね









でも大丈夫




そんなに心配しなくても大丈夫だから









もしかしたら

今日少し元気なさそうに見えたのは






忙しい中

ハードなダンスレッスンをすることへの

ちょっとした不安があったからかもな









なんて









軽く思ってた俺は







バカだったね









廉が、このときのすでに

ダンスへの恐怖を感じ始めてたことに







誰も気付いてあげられてなかったんだ

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