キズナ10

律動(永瀬) ページ24

海人side








振「で、ここは永瀬と神宮寺が中。永瀬からこっちに…いい？永瀬…永瀬？」







「…廉？…ねぇ廉！」







廉「…っ！あ、え、ごめん…何？」







「ちょ、聞いてた？今廉のとこだったよ？」






廉「あ、あぁ…ごめん。もっかいいいすか。」






振「おぉ集中しろー笑 時間ないんだから。」






廉「すいません…」






神「俺と廉中だってさ。で、廉はこっちからこう。」





廉「…ん、了解。」






振「はい、次行くぞ。で、そこから岸と平野がこうやってー…」









-









-









今度テレビで初披露する曲の振り入れ初日




名前の書いたマグネットを動かしながら

振付師さんからフォーメーションの説明を受ける









今回の曲は、振りもフォーメーションも

今までとはまたひと味違って

みんな、いつも以上に真剣に話を聞いてる









でも…









さっきからちょっと気になることがあって









俺の思い違いかもだけど









廉「……。」









振付師さんの話に対して、何かしら相槌を打ってるみんなと違って









隣に立ってる廉は







どこか上の空に見える









今も、自分のこと言われてんのに

聞いてなかったっぽいし









んー、









振「ん、じゃあこの辺までとりあえずやってみるか。」







岸「ほいっ！」









「廉、」






廉「…？」









「体調でも悪い？」





廉「ぇ？なんで？」





「あ、いや別に…笑」





廉「全然悪ないけど？」






「そ、ならいいやっ！」









…んー……、









モヤッと残る何か








でも





それが何なのかなんて分かんない









神「海人やるよー。」








「あ、はぁーい。」









1、2、3、4…









キュッ キュッ









ま、気のせいか









-









-









こうして俺はまた









大切な仲間の



心の傷に、気付けずにいた









あの日、廉は俺に









俺は大好きとしか思ったことがない


ダンスのことを









怖い、と言った









苦しい涙を流しながら









ダンスが怖い、と









そう言ったんだ＿＿









あの言葉のせいで


廉の心は…









☆
このタイミングでこんな話ごめんなさい！
完全フィクションです！ご了承ください。

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