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K
廉がゆっくりと薬を飲み、口からペットボトルを離したところで、それを受け取ろうと向かい側から掴むと
廉の手からペットボトルが離れない…
あれ？
ふと見ると、ペットボトルを握る手に何故か力が入っていた
「廉？」
どうかしたのかと声をかけた
紫耀も不思議そうに廉を見てる
廉「…ごめん…」
廉の口から出てきたのは、この言葉だった
小さく、少し震えた声で
俺たちと目を合わせることもなく、足元を見つめて
「なんで？謝ることなんてなにも…廉「ちゃうねん…」
否定しようとしたら、廉にそれを拒まれた
廉「謝ることあんねん…俺、結局またお前らに迷惑かけて…」
紫「廉、それは謝ることじゃない。ごめんは禁止だろ？」
「迷惑なんて思ってないよ？」
やけに沈んだ声で話すから、不安になって紫耀も俺も食い気味に言う
廉「ううん…迷惑で当たり前や…こんな薬一つで気ぃ使わして。俺やったら絶対めんどって思うもん。」
紫「それは、廉にとって大事なことだろ？そりゃ心配はするけど、迷惑なんて100パー思わないよ？」
廉「こんな、たった数分時間ずれただけで、不安でいっぱいになるなんて思ってなかった。みんなもあんな状況で、自分のことで精一杯なはずやのに…俺がおるから、そっちばっか気にさせて…」
「廉…」
廉「ありがたいと思ってる。せやけど、なんか自分が情けなすぎて…色々守ってくれてんのに…俺は何も出来へん…せっかくの企業見学も、途中で終わらせて…ごめんて思わん方が無理やわ…」
そうだよね…
廉のこと、迷惑なんて本当に思ったことないけど
俺が廉の立場だったら、きっと廉と同じこと考える気がする
前に大倉先生が、患者本人はどうしても申し訳ないって感じるものだって言ってた
それだけ、普段から廉も俺たちに心配かけないように頑張ってるんだよね
そりゃそう思っても仕方がないか…
廉「ごめん…俺が謝ったらお前らのこと余計に困らせるんは分かってんねんけど…ほんまにごめん…」
そう言って謝る廉の声は、やっぱり少し震えてて
悔しさが滲んでた
1番不安で、1番頑張ってるのは廉なのにね…
紫「分かった…」
廉「え…？」
廉の言葉を聞き終わると、紫耀がそう言った
紫「そのごめん、ちゃんと受け取った。お前がそんだけ俺らのこと考えてくれてるから、ごめんって思うことも…」
そこまで言って少し間が空く
廉は紫耀に視線を向けて次の言葉を待っていた
紫「……そんだけ、悔しいって思ってることも…」
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ほるる(プロフ) - yk0u0ypさん» そう言っていただけて、嬉しいです。ありがとうございます。最後まで楽しんでもらえるように頑張りますね！ (2020年3月17日 22時) (
レス) id: 1262312f39 (このIDを非表示/違反報告)
yk0u0yp(プロフ) - 長くなるのは読み手としては大歓迎ですよ！最後まで楽しみにしています。 (2020年3月17日 16時) (レス) id: 93cffbdd8e (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - サンリオさん» サンリオさん、ありがとうございます。何度も読んで頂けるなんて本当に嬉しいです。最後までよろしくお願いします！ (2020年3月5日 23時) (レス) id: 8f17583e90 (このIDを非表示/違反報告)
サンリオ(プロフ) - 1日に何度も読み返してます。続きも楽しみです (2020年3月1日 18時) (レス) id: 2408a5fc04 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - まりさん» まりさん、ありがとうございます！これからも、楽しみにして頂けるように内容も文章もしっかりら考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。 (2020年2月29日 10時) (レス) id: d4a1ad85f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほるる
| 作成日時：2020年2月16日 16時
