＊ ページ14
S
顔を膝に埋めたまま、静かにゆっくりと息をする廉
もう4時間が過ぎてることは、とっくに分かってるはずだけど
今はそんなこと考えずに、少しでも落ち着いていられるように
大丈夫、もうすぐ出られる
そう信じて背中をさすり続けた
海「廉、気分悪くない？」
海人が聞く
顔が見えなくて顔色で判断できないからだろう
その問いかけに、廉が頷く
海「しんどかったら、俺でも紫耀でも、体預けてていいよ？」
たしかにずっとこの体勢は辛そうにも見える
廉「…大…丈夫…」
海「そっか…我慢すんなよ？」
廉「うん…」
ポンポンと廉の頭に手を置く海人
いつもは海人の方が格段に手下ポジションなのに
こういうときは立場が真逆に見える
いや、廉は手下っていうか…弟？みたいな感じ
手下って言ったらキレられると思うから
しっきのはキャンセルしとく
ま、とにかくなんかかっこいいとこ海人に全部持ってかれてムカつく
普通そういう立ち回りはレッドが担うもんだろ
イエローがしゃしゃり出てくんじゃねぇよ
海「紫耀、顔怖い。」
「はっ？」
海「やめて、その海人のくせに、みたいな顔で見るの。」
「言ってねーじゃん、そんなこと。」
海「言ってんのよ、顔が。漏れてんの、心の声が。」
「まじでキモい。」
当たってるとこが、さらに
海「ほらまたすぐそう言う。俺だってね、タメだからね？忘れんなよ？」
廉を挟んで小声で言い合う俺たち
中「お前らほんと、仲良すぎてキモいわ。」
「「は？」」
清「まじで、どっちもどっちじゃん。」
海「いや！絶対俺の方がましだから。こんなのと一緒にしないで。」
おいおい、なんてことを言うんだ君は
「こっちのセリフだわ。」
中「わかったわかった。もういいよ。てか、そろそろ40分じゃね？」
俺たちをそうあしらって、携帯で時間を確認する中村
たしかに、そろそろ40分が経つ
今のところ廉に大きな変化はないけど
早く、早くこのどうにもできない状況から出してやりたい
と、そのとき
『管理室です、聞こえますか？』
管理室からの呼びかけが聞こえた
中「あ！はい！聞こえます！」
『みなさんご無事でしょうか？』
中「あ、まぁ、はい、何とか…」
『大変お待たせして申し訳ありませんでした。システムのエラー解除が出来ましたので、まもなくエレベーターが動きます。』
中「本当ですか⁈」
『はい、下に向けて動きますので、降りられたら正面入り口へお越しください。救急車が待機しています。』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 521人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「King&Prince」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ほるる(プロフ) - yk0u0ypさん» そう言っていただけて、嬉しいです。ありがとうございます。最後まで楽しんでもらえるように頑張りますね！ (2020年3月17日 22時) (
レス) id: 1262312f39 (このIDを非表示/違反報告)
yk0u0yp(プロフ) - 長くなるのは読み手としては大歓迎ですよ！最後まで楽しみにしています。 (2020年3月17日 16時) (レス) id: 93cffbdd8e (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - サンリオさん» サンリオさん、ありがとうございます。何度も読んで頂けるなんて本当に嬉しいです。最後までよろしくお願いします！ (2020年3月5日 23時) (レス) id: 8f17583e90 (このIDを非表示/違反報告)
サンリオ(プロフ) - 1日に何度も読み返してます。続きも楽しみです (2020年3月1日 18時) (レス) id: 2408a5fc04 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - まりさん» まりさん、ありがとうございます！これからも、楽しみにして頂けるように内容も文章もしっかりら考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。 (2020年2月29日 10時) (レス) id: d4a1ad85f5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ほるる
| 作成日時：2020年2月16日 16時
