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S
『え…？救急車、ですか？』
管理室の人も、まさかそこまでの事とは思ってなかったのか、驚いた声
海「はい、1人あと10分以内に薬飲まないといけない友達がいるんです。でも荷物が運ばれちゃって、飲めません。それに、体が冷えるのも良くなくて。40分…今はまだ大丈夫でも、そんなに後になると何があるか分かりません。降りたらすぐ病院に行けるように、救急車呼んでください。それと…できるだけ早く、復旧させてください…お願いします。」
いやだから、お前誰だよ
ほんとに海人か？
真面目な海人は何度か見たことあるけど
こんな、なんか、優等生みたいなのは初めてなんだけど
きも…いとは言わないけど
さっきから1番真っ当な、冷静な判断してて
こんなの海人じゃねーわ
でも、その通りです
俺もそう伝えたいです
『はいっ！分かりました！急ぎます！また、動きがあったらお伝えしますので…本当に申し訳ございません。』
いや、あなた悪くないから
だけど、お願いします
廉に何か起こる前に
動いてくれ……
中「お願いしますっ…」
そうして、一度連絡は切れた
海「廉、今の聞こえた？」
海人がまた廉の前にしゃがみ直し、聞く
コクンと頷く廉
海「うん、大丈夫だから。俺たちいるからね？1人じゃないから。だから、何か体変だと思ったら我慢せずに絶対言って？その方が俺たちも助かる。」
廉はその言葉にもう一度頷いた
「先生言ってた、ゆっくり息することだけに集中しとけな？」
そう伝えて、俺は自分のカーディガンを廉に掛け、背中をさすった
5月下旬とは言え、まだ暑くはないし、確かに高層ビルの上層部は下よりも涼しい気がする
清「動くの…待つしかないか…」
中「うん…」
海「清水、今の土屋先生にも伝えといて？」
清「あ、うん。そうだな。」
そう言って、清水は再び土屋先生に電話をし始めた
海「紫耀…」
少しして、海人が小さな声で俺を呼ぶから、廉から視線を移したら
海人は無言で携帯の画面を俺に向けていた
そこには、4時間を知らせる表示
廉は顔を伏せてるから見えてないけど
ま、知らない方がいいか
画面に映る、謎の物体はとりあえず無視して
俺は海人を見て頷いた
ここから、要注意
40分なんて、俺たちにとってはなんともない時間だけど
今の廉には、とても大きな時間で
誰も喋らなくなったエレベーターの中
ただ無事に時間が過ぎるのだけを祈っていた
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ほるる(プロフ) - yk0u0ypさん» そう言っていただけて、嬉しいです。ありがとうございます。最後まで楽しんでもらえるように頑張りますね！ (2020年3月17日 22時) (
レス) id: 1262312f39 (このIDを非表示/違反報告)
yk0u0yp(プロフ) - 長くなるのは読み手としては大歓迎ですよ！最後まで楽しみにしています。 (2020年3月17日 16時) (レス) id: 93cffbdd8e (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - サンリオさん» サンリオさん、ありがとうございます。何度も読んで頂けるなんて本当に嬉しいです。最後までよろしくお願いします！ (2020年3月5日 23時) (レス) id: 8f17583e90 (このIDを非表示/違反報告)
サンリオ(プロフ) - 1日に何度も読み返してます。続きも楽しみです (2020年3月1日 18時) (レス) id: 2408a5fc04 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - まりさん» まりさん、ありがとうございます！これからも、楽しみにして頂けるように内容も文章もしっかりら考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。 (2020年2月29日 10時) (レス) id: d4a1ad85f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほるる
| 作成日時：2020年2月16日 16時
