＊ ページ22
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再び落ちた視線
外の音は、もう耳に入らなくなった
紫「……ぇ、」
廉「…外から俺たちを呼んでる叔父さんの声がして、あと1
歩で外ってとこで…、最後…俺を外に押し出して…そし
たら…っ…家が崩れて…」
初めて知った、あの日の様子
あの時私が見上げたあの炎の中で
廉は…
廉「…だから…多分、叔父さんは…っ…俺のこと、良く思っ
てな…
紫「んな訳ねぇだろ、あり得ねぇよ。」
廉「……でも、俺のせいで…父さんはっ…」
志「廉のせいじゃない。絶対違う。隆さんも絶対そんなこ
と思ってないよ。」
廉「…っ…、だから言えんかった…酒も、タバコも…俺に
叔父さんを止める資格なんかないから…あの人の辛さ
に比べたら…俺なんか全然…っ…やから…」
「全部我慢してた？隆さんのために？全部大丈夫って嘘つ
いてたってこと？」
廉「……っ、」
なにそれ…
「…ほんと…馬鹿じゃないの…」
.
「もっとあんた自身のこと考えなよ…こんなボロボロんな
るまで我慢して…大丈夫大丈夫って…全然大丈夫じゃな
いじゃん。」
志「咲良、」
「おかしいでしょ…何でこんな苦しい思いしなきゃなんな
いの？1人で抱えることじゃないじゃん、こんなの…」
紫「咲良、やめろ。」
だって悔しいじゃん
悲しいじゃん
そんなの…そんなの辛すぎるよ
廉は隆さんのことこんなに考えて
自分犠牲にして…
なのに何で…何で廉には誰もいないの…いなかったの…
「馬鹿だよ…廉も…私たちも…」
こんなに毎日一緒にいたのに
チャンスなんていくらでもあったのに
「……あんたを1人にした…私たちが1番馬鹿…」
大切な幼馴染に
手を差し伸べるのが遅すぎだよ
馬鹿だよ…本当に
.
紫「そうだな…」
志「…うん、」
溢れてくる涙
今泣いていいのは私じゃないのに
浴衣の袖はもう…びしょびしょだ
廉「違う…俺が何も言わんかったから…、言うても別に何
も変わらんし…変な同情とか…されたなくて…だから
ごめん…」
分かってる
その方が楽だったこともあるはずだから
でも
「もう…禁止だから…大丈夫なフリ、禁止。」
廉「……分かった。」
志「花火は…？やっぱ怖かった…？」
廉「……。」
志「ぁ、ごめん。」
廉「いや…見たい思ったんは…嘘ちゃう。ほんまに、また
みんなで見たら…ちょっとは楽しいって…思えるかな
って…楽しい気持ちとか…もう忘れたから…」
……。
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ほるる(プロフ) - みりさん» えー涙 ありがとうございます！そんな風に読んで頂けたなんて…私が泣きそうです。これからも頑張りますね！こちらこそよろしくお願いします！ (2022年8月17日 18時) (
レス) id: 2dd70d349b (このIDを非表示/違反報告)
みり(プロフ) - もうほるるさんの作品最高すぎます！もう後半は号泣でしたwとても面白かったです！次回作も楽しみにしています！よろしくお願いします！ (2022年8月17日 17時) (レス) @page39 id: 10f20a389a (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - どるんさん» ありがとうございます。割と簡潔に終わってしまった作品ですが、そう言っていただけると書いて良かったと思えます。今後ともよろしくお願いします。どるんさんも、お身体お気をつけて。 (2022年8月4日 18時) (レス) id: 2dd70d349b (このIDを非表示/違反報告)
どるん(プロフ) - 先日はありがとうございました！今回のお話もとても面白かったです。後半は、更新される度涙しながら読んでいました。遅ばせながら、こちらから。完結おめでとうございます。次回作も楽しみにしております。コロナや猛暑が酷いですから、お身体ご自愛くださいませ。 (2022年8月3日 23時) (レス) @page1 id: 3403696d31 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - 咲さん» こちらこそ、いつもありがとうございます。更新が遅くなって申し訳ありません。アイディアもありがとうございました。 (2022年8月1日 15時) (レス) id: 2dd70d349b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほるる
| 作成日時：2022年7月31日 11時
