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浮所side

場当たりの時間になり、みんなぞろぞろと楽屋を出て行く

俺も流れに乗って立ち上がり、荷物を持って移動しようとしたら、ふと隣の那須が目に入った

立ち上がりはしてるけど、携帯を見つめて動かない

気になって声をかけたら、少し驚いた表情でこっちを見るから、できるだけ優しく話をした

やっぱりなんか変

大丈夫って言ってるけど、なんか変

声かけてよかったかもと思いながら、場当たりに向かった


ステージでの場当たりは、特に問題なく進んだ

那須も、いつも通りに見える

今日は美少年の新曲披露がある

お洒落な衣装と、大人っぽい曲調で、みんなお気に入り

リハが終わり、袖に戻ると

河「かっこいいな!山下くん、俺らにも作ってほしいわ!」

なんて、河合くんに褒めてもらって、みんなにこにこ

戸「龍我の表情最高だったよ!」

龍「まじっすか⁈やったー!」

河「那須も、なんか見る度にイケメンさ増しててムカつくわ。」

那「いやいや!なんでですか!」

「ずるい!河合くん、俺も褒めてください!」

河「はいはい、浮所もかっこいいかっこいい。」

「棒読みー!」

こうやって、俺たちなんかにも気さくに接して下さるお2人は、本当に素敵な先輩だと思う

戸「本番も頑張れよ!」

「「はいっ!」」

お2人にお礼を言って、次の曲の衣装に着替えるために移動し始めたときだった

河「あ、浮所!」

河合くんに呼び止められて、振り返る

みんなはもう先に行ってしまっていた

「はい?」

手招きされて、河合くんに近づくと

河「那須、今日調子悪いの?」

思わぬ質問をされた

「え?…いや…特に本人は何も…」

河「そ?ならいいんだけど、なんか顔色おかしい気がしたから。」

戸「あ、俺も思ったそれ。」

鳥肌が立った…先輩って本当にすごい…

「ありがとうございます…すいませんなんか…よく見ときます。」

河「うん、ああいうタイプのやつほど、体調悪いのとか隠そうとするから。気のせいだったらいいんだけどさ。」

「はい、ありがとうございます!」

俺は頭を下げて、みんなのところに戻った

那須本人に直接言わないのも、大先輩にそんなこと聞かれたら後輩は大丈夫としか言えないのを分かってるからだろう

だから、俺に言ってくれたんだ

本当にすごいな…尊敬します



そんなことがあったけど、その後も特に変わりはなく場当たりは全て終わった

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作者名:ほるる | 作成日時:2020年1月11日 18時

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