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ずっと溜め込んでた思いを全て吐き出すように、話し続ける廉
相槌を打つ暇もないくらい…いや…何も言えなかった…
画像のコメントには腹が立つ
廉も言ってたけど、この世界にいる限り色んな人に色んな事を言われるのは当たり前だ
みんながみんな自分のことを好きでいてくれるわけではない
そんなの、とっくの昔から分かってる
便利な世の中、匿名で簡単に何でも言えてしまう
このコメントを書いた人にだって、それなりに理由はあるのかもしれないし、乗っかって軽い気持ちで投稿してる人もいるんだろう
分かってる…仕方がない…それが俺たちが選んだ世界なんだから…
…でも
……でもさ、
俺たちだって、同じ人間だ。特別心が強いわけでもない。
普通の人と同じように、喜怒哀楽はあるし、風邪を引いたり、寝坊したりすることだってある
だから…仕方ないって分かっていても…今俺の中には、悲しみと怒りしか湧いてこない
こんなこと、思っちゃいけないのかもしれないけど……あなたに…何が分かるの…？
廉の、何を知ってるの？
こいつが、どれだけ大吾たちのことを大切に思ってて、東京へ来ることが、関西を離れることが、どれだけ辛かったか…
大好きな仲間たちと突然別々になって、周りのスピードに飲み込まれそうになる東京での仕事を死にものぐるいでこなして
いつか…また関西のみんなと…って
きっと廉はそう思ってたと思う
関西に戻ることなくデビューが決まって、少ししたころ、大吾と正門に急に呼び出されたことがある
あのとき、2人は俺に
"紫耀、廉をよろしくな"
そう言われた
突然何を言うのかと驚いていると2人は優しい笑顔でこう話した
デビューが決まって、廉を祝おうと3人で集まったとき、おめでとうと伝えた2人に廉は涙を浮かべて謝ったらしい
"お願いだから…辞めないで…って、泣きながら言うんやで？笑 ビビったわほんま！��
廉は自分がデビューしたら、大吾たちはいなくなってしまうんじゃないかって
デビューすることは嬉しいけど、それで関西のみんなを傷つけてしまうんじゃないかって
��こっちは祝ってんねんにな！笑 だから、そんなんでへばるような奴じゃないわって伝えたったわ！��
東京に来ても、ずっと一緒だった俺でも知らなかった廉の気持ち
多分、大吾と正門も廉が俺にはそういうこと言わないって分かってて話してくれたんだと思う
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作者名：ほるる
| 作成日時：2020年1月11日 18時
