キズナ2 (ページ28)

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廉「なんやそれ、何もないのに呼び止めんなや笑」

そう言って、また歩き出した廉

「どこ行くの？」

廉「どこでもええやん、まだ時間あるやろ？」

振り向きもせず答える

「なんか、あったか？」

無意識に出ていた言葉だった

でも俺のその言葉に廉の足が再び止まった

廉「は…？」

ほら、合ってんじゃん

「…なんかあったなら、聞くけど？」

廉「なんやねん、急に…」

「いや…なんか元気なくない？最近。」

廉「…別に…紫耀のが変…」

そう言ってまた目を逸らす

「そっか。ま、なんかあったら話せよ？俺じゃなくてもいいから。」

これ以上言っても、廉はなにも話してくれないと思って一言伝えて俺は来た道を戻った

楽屋に戻ってしばらくすると、廉も戻ってきて、すぐ打ち合わせが始まり、結局廉とはあれ以降特に何も話さないままだった

それからまた数日

その日の仕事を終え、みんなで楽屋を出ようとしたとき

廉「紫耀っ…」

最後になっていた廉に、声をかけられた

振り返ると、またあの時と同じように目を逸らす

「どした？」

廉「あの…さ…俺…海「しょーおー！れーん！はやくー！」

廉が何か言いかけたところで、海人の馬鹿でかい声がして遮られた

紫「うるせーよ！わかった！で、何？」

海人に返事をして廉の方へ向き直す

すると

廉「…やっぱ何でもない…はよいこ。」

そう言ってスタスタと楽屋を出ていった

「え、いや！待てって！言えよ！」

思わずその腕を掴んで止めたけど

廉「何でもないわ！海人の声で忘れたわ！笑」

と、ヘラっと返されてしまった

くそ、何か聞けると思ったのに

海人、空気読めよ！

という思い込めて、合流したところで海人を一発ひっぱたいといた

何だったのだろう…気になるけど、車に乗ってからはみんなでワイワイ話しをしていて聞き直す暇はなかった

マネージャーに順に送ってもらい、家に着いたのは日付が変わる少し前

今日もいい感じに疲れた

いつもはずっと動いているグループラインも、今日は静か

さすがにみんなも連日のスケジュールで疲れてるんだろう

ま、どうせ明日も会うけど

俺もシャワー浴びて寝よう…と服を脱ぎかけたときだった

机に置いた携帯の画面が光った

やっぱ動くんかいと思いよく見ると、電話だ…

しかも相手は…廉

何だと思うと同時に、さっきの顔が浮かび抜いた袖に再び腕を通して、携帯を持つ

そして通話ボタンを押した