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それから2日後の深夜のことだった
今夜は俺も岸も夜勤で
ナースステーションでそれぞれ仕事をしてたら
カラカラと点滴を引く音が聞こえ始めた
こんな時間に誰だよ
そう思って通路に向かって顔を出すと
え…？
「廉？」
暗い廊下の奥に見えたのは、廉だった
俺の声に、岸も同じようにカウンターから身を乗り出す
と
廉「あ…」
俺たちに気付いた廉が、ナースステーションの少し手前で足を止めた
その、少しばつの悪そうな表情に
俺も不思議な気持ちになる
「何してんの？」
まさか俺たちが揃って夜勤で、しかもここで作業してるとは思ってなかったのか
廉「……いや…」
目をそらす廉
「どした？」
とはいえ、こんな時間に1人で病室を出てきたってことは
何か理由があるとしか思えない
廉「……。」
それに、どこかいつもの廉より反応が鈍い
「廉？大丈夫か？」
気になって、カウンターから通路に出て
廉に近づく
岸も俺に付いて出てきた
廉「…なんでも、ない…」
「んなわけないだろ？どした？」
はぐらかす廉に
少し被せ気味に返す
廉「…ほんまに、なんでも…」
じゃあなんでこんなとこ歩いてんだよ
と、そのとき
岸「寝れねーか？」
横にいた岸が、廉にそう問いかけた
すると
廉はその言葉に、クッと唇に力を入れた
岸「そっか。そうだよな。」
まぁ、いつもは3人で寝る直前までわちゃわちゃしてるからな
「そっかそっか。寝れねーのか。」
廉「…外の空気、吸ったら寝れる思って…ごめんなさい…」
「んーん、大丈夫。でもほら、それじゃ体冷えるから。」
見ると、部屋着のまま何かを羽織ってるわけでもなく
真冬の廊下には寒すぎる格好をしてる廉に
俺はとりあえず自分が羽織ってたカーディガンをかけた
廉「…ありがと……なぁ…神くん…」
「ん？」
少し弱々しく、俺を呼ぶと
俯き気味だった顔をこっちに向けて
廉「…ちょっとだけ、ここおったらあかん？」
そう、小さく口にした
「ん？ここって…ここ？」
廉「うん…」
「でも…ベッド無いぞ？」
廉「大丈夫…」
「しんどいだろ？」
初めてのお願いに、少し戸惑う
すると
廉「…邪魔やったら…帰る…」
俺の言い方にだめだと思ったのか
廉は少しだけ足を引き返そうと動かした
と
岸「いいよ、いても。」
俺の代わりに、岸がそう言った
岸「邪魔じゃないから。全然。」
その言葉に、少しだけ微笑んだ廉を見て
俺も今こいつを1人にするのは、違うと思った
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ほるる(プロフ) - 由夏さん» ありがとうございます。そうですね、また機会があれば、そんな未来も考えてみます。 (2021年7月16日 3時) (
レス) id: 239ad4e83f (このIDを非表示/違反報告)
由夏 - 今は苦しくてもいつかは３人ともハッピーエンドにしてください｡ (2021年7月15日 23時) (レス) id: 233a7fa478 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - ねおん。さん» お忙しい中読んでくださり、コメントまでありがとうございます。いつも勿体ないくらい褒めていただけて、1人で赤面しています。まだまだですが、私も色々表現方法を考えながら描いていきたいと思ってますので、引き続きよろしくお願いします。 (2020年11月24日 19時) (レス) id: 239ad4e83f (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - 音さん» コメントありがとうございます。そう感じていただけて嬉しいです。メディアで見る彼らのやりとりは本当にほっこりしますよね。泣いてくださるほど物語に入り込んでいただけたこと、本当に感謝しています。それを知って今私が泣きそうです笑 (2020年11月24日 19時) (レス) id: 239ad4e83f (このIDを非表示/違反報告)
ねおん。(プロフ) - 完結おめでとうございます。この所プライベートがバタバタと忙しくなかなか占ツクにやってくる事が出来ず、やっと今日最後まで拝読させて頂きました。毎度書いている気もしますが、やっぱりほるる様の表現や書き方にとても憧れます。今回もとても面白かったです。 (2020年11月24日 19時) (レス) id: 8a6fbf79cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほるる
| 作成日時：2020年10月18日 19時
