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S
裕「入るぞ？」
2人の部屋に戻り、ドアを開ける
と、さっきよりは少しだけ落ち着きを取り戻した様子の海人
でも、ヒューっという喘息特有の呼吸音が
まだ苦しさが残ってることを知らせた
裕「海人、キツいな。まだ咳出そうか？」
海「はぁっ…だいじょう、ぶ…」
裕「ん、分かった。一回水飲も。」
ペットボトルを差し出すと、海人はゆっくりと水を飲み込んだ
海「はぁぁっ…」
「はい、タオル。」
濡らしたタオルを裕太くんに渡すと、裕太くんはそれを海人の口元に当てた
出来るだけ喉を潤わせて、気管の状態を安定させることが大切らしいからね
海「あ、りがと…ごめ…ん…」
廉「何言うてんねん、バカ。」
また笑
裕「いいから。今日はゆっくりしてろ。」
海「え…がっこ…」
裕「今日は休め、な？」
「俺から伝えとくから。」
海「…や、だ…」
裕「でも無理して行って明日からずっと休むより、今日1日休んで明日から行ける方が良くない？」
海「…っ。」
廉「せや、寝とけ今日は。」
一瞬休むことを拒んだ海人だったけど
さすがに今日は体に逆らえないのか、廉の言葉にコクリと頷いた
裕「ん、今日ゆっくりしたら楽になると思うぞ？明日は晴れるらしいから。」
「よかったじゃん。」
そして、俺と廉は海人を裕太くんに任せて
それぞれの学校に向かった
Y
海「ケホッケホッ…はぁっ…」
幼稚園児たちも送り出し、静かになったリビングで
ソファーに座ってボーッとしてる海人
でもまだしんどいのか、ときどき咳をしてる
いつものおふざけモードが完全に失われてるから、本気で辛いんだと思う
テレビから流れる声は、多分ほとんど聞こえてない
洗濯や家の仕事をしながら、その背中に注意を払って過ごしてた
と、
ひと通り午前中の家事が終わり
食卓にパソコンを広げ、事務仕事をしてたら
ふと隣の席に海人が座った
「どした？」
気分でも悪いのかと少し心配になって、手を止めて横を見ながら聞くと
海「…何でもない。」
海人はポツリとそう呟いた
「少しは楽になったか？」
海「うん…」
「そっか。やだなぁ雨。」
再びパソコンに目を向けつつ、話を続ける
すると
海「…裕太くん。」
目は合わさないまま、そう呼ばれた
「んー？」
海「…ごめん、ね。」
ん？
「何が？」
急な謝罪に、また手が止まる
すると、海人は机に肘をついてその手で下を向けた頭を支えるようにした
そして
海「俺…また迷惑、かけてる…」
あぁ…そゆことか
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ほるる(プロフ) - パナナさん» こんにちは！わぁ、それは本当に嬉しいです！長らく読んで頂いてありがとうございます！あたたかい感想も本当に嬉しいです。今後も他の作品共々よろしくお願いします。 (2020年8月18日 15時) (
レス) id: 239ad4e83f (このIDを非表示/違反報告)
パナナ - こんにちは！！明日に向かってからずっと作品を読ませていただいてます！！途中で涙が出てくるくらい心が動かされます…。ティアラとしても、1人間としてもほるるさんの作品が大好きです。これからも更新楽しみにしてます！！ (2020年8月18日 12時) (レス) id: b2a7f92557 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - 37さん» こんばんは！コメントありがとうございます！そう言っていただけると、もっと頑張ろうと言います意欲が湧いてきます！シリアスなシーンが続きますが出来るだけ読みやすく出来るよう頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (2020年8月16日 1時) (レス) id: 239ad4e83f (このIDを非表示/違反報告)
37(プロフ) - こんばんは！お話の展開がハラハラドキドキで読んでてとても楽しいです！無理せず更新頑張ってください！！ (2020年8月16日 0時) (レス) id: 0303488334 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - ゆんぺさん» コメント、ありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです。更新頑張りますね！これからも、楽しみにしていただけるよう丁寧に考えていきます！ (2020年8月15日 1時) (レス) id: 239ad4e83f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほるる
| 作成日時：2020年8月3日 22時
