＊ ページ8
K
でも、紫耀の言葉を聞いて
やっと俺も気持ちがまとまってきたよ
だから続きは
「廉…？」
俺に任せてもらっていいかな…
S
海「廉…？」
俺の言葉に続けるように、海人が話し始めた
海「隠さなくていい…怖かったよね…悲しいよね…だから連絡してくれたんでしょ？」
廉「…っ。」
海「紫耀が言った通り、俺たち廉から悲しい言葉は聞きたくないし…言わせたくない。でも…隠してほしいとも思わない。だから謝んなくていいの。話して？廉の今の気持ち、全部俺たちに教えて？」
矛盾してるかもしれない
言うなって言っておいて
全部話せ、なんて
でも、難しいけど、そう言うことなんだ
海人が抱き寄せる肩を優しく叩く
すると…
廉「…死にたく…ない…」
初めて…
廉に出会って、初めて
初めて聞く言葉だった…
一気に胸がギュッと締め付けられる
廉「…生きて、たい…ずっと…」
「廉っ…」
2人で抱きしめるその華奢な体
命に優先順位なんてない
きっと杉山さんも、廉と同じ気持ちだったと思う
それを思うと、無念でならない
だからこんなこと、本当は思っちゃいけないし
人として、間違ってるのかもしれない
だけど、俺たちにとって
廉の命は
何よりも特別だから…
「大丈夫…一緒に生きていこう。」
海「俺たち、絶対絶対守るから。」
廉「…うんっ…」
ガラガラガラガラ…
あれから少しして、病室の前に戻ってきた
するとそのタイミングで
杉山さんの部屋から、大倉先生と杉山さんのご家族
そして
杉山さんを乗せたベッドが出てきた
一瞬大倉先生と目が合い
俺たちも思わず足を止める
目の前をベッドが通過する
その瞬間
俺と海人の間に立っていた廉が
静かに、ゆっくりと
頭を下げた
俺たちもそれに合わせる
廉「…っ…」
ポタッと床に落ちた水滴は
廉と杉山さんの、小さな思い出たちを輝かせていた
K
病室に入り、廉をベッドに座らせる
「大丈夫？」
さすがにさっきのは、タイミング的にきつかったかな…
廉「…うん。」
戻りかけてた顔色が、また少し青白くなっているのに気づいた
紫「我慢すんな？気分悪いか？」
紫耀がそう聞くと
廉「…ちょっとだけ…でも、大丈夫…」
そう答える廉
でも
「廉、大丈夫だから。後でしんどくなる前に、ね？」
本当は違うでしょ？
廉「…ご、めん…ちょっと…苦しい、かも…」
そうそう、素直に言っていいんだよ
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ほるる(プロフ) - みずきさん» 返信が遅くなってごめんなさい(>_<)ありがとうございます！新作の方もよろしくお願いします！ (2021年5月8日 9時) (
レス) id: bc841ba19b (このIDを非表示/違反報告)
みずき - 完結おめでとうございます！！毎回の更新が楽しみでした！！次の新作が楽しみです！(^^♪ (2021年4月12日 2時) (レス) id: 777989ba59 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - ちぃさん» ちぃさん！ありがとうございます(^^)寂しがっていただけて嬉しいです。笑 新作もよろしくお願いします！ (2021年4月2日 21時) (レス) id: 239ad4e83f (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 完結おめでとうございます！好きな作品だったので終わってしまうのがちょっとさみしいですが…。新作、楽しみにしています♪ (2021年4月2日 18時) (レス) id: 2489791c28 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - みよさん» とんでもない！私も気づいてませんでした笑 わざわざありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2021年4月1日 18時) (レス) id: 239ad4e83f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほるる
| 作成日時：2020年7月19日 16時
