＊ ページ6
K
自分で言った言葉に、さらに背中を震わせ始めた廉
その体を抱き寄せる力を強めた
2日前
あんなに元気そうに笑ってた
どっちが先に退院するか競争だね、とか言って
廉に優しい笑顔を向けてくれてた
俺はあの日しか会ってないけど
でもあの一瞬の時間だけで
廉が杉山さんのことを慕ってることは十分分かった
なのにどうして…
心の中に色んな言葉が駆け巡る
すると…
廉「今朝…検査の、入れ代わりで…会ってん…」
声を震わせながら、廉が話し始めた
紫「そう、か…」
廉「元気そうやってん、で…？ほんまに…全然…いつもと変わらんくて…っ…」
「うん…」
廉「せやの、に…なん、で…？急に…部屋の、外うるさなって…見たら、杉山さんの部屋…先生の声とか…看護師の、声とか聞こえて…っ…で…そのまま…」
紫「そっか…」
ぽたぽたと涙を流しながら、俺たちに訴えかけるように話をする
だったんだけど…
廉「怖く、て…わけ、分からんくて…はぁっ…」
紫「廉、ちょっと話すのストップ。」
廉「はぁっ…なん、で…急に…はぁっ…」
「廉、待って。一回止めて？」
だんだん乱れ始めた廉の呼吸に気付いた俺たちは
そう声をかける
でも、廉はそれを聞こうとしない
てか、たぶん聞こえてない
紫「廉、分かったから。な？ストップして。」
紫耀がもう一度言うけど
廉にはやっぱり届かない
どうしよう…
そう考えてたら
廉「嫌や…元気や、言うてた…同じ病気やか、ら…一緒に、頑張ろって…言うてたのに…はぁっ…はぁっ…嫌やっ…嫌っ…」
「廉っ…」
様子がおかしい…
紫「廉、落ち着け。だいじょう…廉「嫌やっ…！」
紫「廉…」
廉「嫌や…はぁっ…こんな…あっさり、おらんくなるんやん…」
叫んだと思ったら、今度はだんだん声に覇気がなくなる…
そして…
廉「…やっぱ…無理やん…」
「無理…？」
廉「心臓…ダメやったら…無理やねん…」
紫「廉？」
待って…
やめて、廉…
その続き、聞きたくない…
言わせたくない…
廉「…俺も…はぁっはぁっ…俺、も…」
「廉、やめて。」
なんとか声を絞り出して廉に言う
廉「…俺、も…そのうち…はぁっはぁっ…」
「廉っ！」
やめて…
なんとか廉を止めようと、強く呼び止めた
と、そのとき
紫「やめろ馬鹿。」
正面から廉の両腕をグッと挟むように掴み
紫耀が低い声でそう言った
廉「…っ。」
その声にやっと口を止めた廉
紫「それ以上言うな…あほ。」
紫耀の目から、涙が流れた…
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ほるる(プロフ) - みずきさん» 返信が遅くなってごめんなさい(>_<)ありがとうございます！新作の方もよろしくお願いします！ (2021年5月8日 9時) (
レス) id: bc841ba19b (このIDを非表示/違反報告)
みずき - 完結おめでとうございます！！毎回の更新が楽しみでした！！次の新作が楽しみです！(^^♪ (2021年4月12日 2時) (レス) id: 777989ba59 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - ちぃさん» ちぃさん！ありがとうございます(^^)寂しがっていただけて嬉しいです。笑 新作もよろしくお願いします！ (2021年4月2日 21時) (レス) id: 239ad4e83f (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 完結おめでとうございます！好きな作品だったので終わってしまうのがちょっとさみしいですが…。新作、楽しみにしています♪ (2021年4月2日 18時) (レス) id: 2489791c28 (このIDを非表示/違反報告)
ほるる(プロフ) - みよさん» とんでもない！私も気づいてませんでした笑 わざわざありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2021年4月1日 18時) (レス) id: 239ad4e83f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほるる
| 作成日時：2020年7月19日 16時
