過保護な彼と鈍感彼女 ページ37
「そうやってばかにして……酷いですよ」
そう言いながら剥れる顔を見れば、すっと苛立ちも収まるから不思議だ
人当たりのいい彼女だから笑顔は誰にでも見せるけど、こうして怒ったり不機嫌を見せるのはある程度気を許した相手だけだから
「別に、馬鹿にしてないから」
顔を背けたままのAがかわいくて、ふわりとした髪に指を通す
撫でられるのが好きな彼女のことだ、向こうを向いたままでも たぶん目を細めてるんだろう
「神谷さん なんでも隠すんだもん。言ってくれないと分からないし……」
口調は明らかに拗ねてるくせに、声は断然柔らかくなった
本当にAは分かりやすいな
単純で信じやすくて人が善いのが駄々漏れだ
それが自分に向けられる分にはかわいくて仕方ないのに
よく分からない輩に付け込まれやすいのは問題だ
あんな不審な男に簡単に触らせやがって
あの野郎 明らかに騙しにかかってきてたじゃねえか
「よく今まで無事だったなと思ったんだよ」
「どういうこと？」
「………………。なんでもない」
内山の脅威がなくなったから、Aは安全になったと思ったけど、俺の読みは見誤ってたな
「これからは俺がずっと傍で守るから。Aは知らなくていいよ」
ぴくりとAの肩が震えて、ちらりと彼女が目線を向けた
「ほら、やっぱりまた隠す……」
そう言いながらも、顔が真っ赤だ
ああ、これは照れ隠しだな
素直じゃない癖にバレバレなAが愛しくて、そろそろ笑顔も見たくなった
「まあ、いいだろ。飯、食べに行かないの」
手を差し出すと、はにかみながら指を絡めてくるA
「やっぱりやめて、家でいちゃつく？」
「え？……ぇえ"ッッ！？」
「シーー！！！」
予想外に人前で大声を上げるAの口を慌てて塞いだ
さすがにこれは人目が痛い
「ごめん……。だって、びっくりして……」
決まり悪そうに見上げるAと目が合った
小動物が怯えてるみたいだな
「ふッ……」
「ふふっ」
思わず吹き出してしまったけれど、意外にもAまで笑っていて
「何笑ってるの」
「いや、その……神谷さんも慌てたりするんだなって」
「俺だって普通の感情くらいあるよ」
尚も笑いがとまらないAの鼻を摘まむ
「決まり。俺の家 直行ね」
柔らかな手を引いて街を歩く
「あぁあ。デート楽しみにしてたのにな」
「の割に顔が嬉しそうだけど？」
頬を赤くしているAがかわいくて、家への道が長く感じた
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はむ(プロフ) - 李珈☆しおんさん» うれしい言葉をありがとうございます！リクエストいただけただけで幸せなのに♪こちらの方こそありがとうございました(*^^*) (2019年12月24日 20時) (
レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
李珈☆しおん(プロフ) - リクエスト受けて頂いてありがとうござます。素敵なお話してでした！ はむ様の神谷さんがすごく好きなので嬉しいです。ありがとうございました。 (2019年12月22日 14時) (レス) id: a26ca4d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 李珈☆しおんさん» リクエストありがとうございます！私なんかで良いのかと思いつつ、めっちゃ嬉しいです(* >ω<)ちょっとお時間いただきますが、必ずアップしますね！ (2019年12月19日 0時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 美佳さん» ホントですか！？よかったです(*ToT)毎度の事ながら変に脚色したくなってすみません！リクエストうれしかったです！どうもありがとうございました(^^) (2019年12月19日 0時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
李珈☆しおん(プロフ) - 私もリクエストいいですか？ 神谷さんか夢主さんのどちらかが体調不良で看病するみないなお話をお願いしたいです。あとは、はむ様にお任せな感じで大丈夫でしょうか？ 可能な範囲でお願いします。 (2019年12月18日 11時) (レス) id: a26ca4d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむ | 作成日時：2019年10月22日 8時
