刑事最後の夜 ページ26
「神谷さん！Aさんとはどうなりましたか」
「お前の望み通り会ってないよ」
「ぇえ〰️！？」
騒ぎ立てる藤代の喧しさに両耳を指で塞いだ
"ぇえ〰️！？"じゃねえだろ
邪魔されたくないときには散々邪魔したくせに
"あの人ホントに言ってくれたのかな"とかボソボソ言っているのが聞こえて
「お前、また何やる気？場合によっては社会的地位を剥奪するけど」
「ちょっ……！やめてくださいよ！神谷さんを害することなんてもう絶ッッ対にしませんって！！」
あのあと藤代にはなつかれた
正直 面倒以外の何者でもない
でも、まあ…………それも今日までだし
「あ！頼まれたもの 買ってきました！」
「あぁ……、悪いね。ありがとう」
パシリとしては 都合はよかったな
るのあーるのケーキを受けとる
「今日はいつもより多いっすね！…………も、もしかして、俺のぶ……」
「今日は呼び出しの手土産に持ってくから」
勝手に落ち込んでいるが知ったことか
こいつのことで またあの人に借りを作る羽目になったし、これくらい働いてもらわねえと割りに合わない
「辞めちゃうなんて、寂しいっすね」
「これは俺なりのケジメなんだよ」
「…………俺、今度は腐らず頑張るんで！」
「お前のことなんか 全く興味ない」
"またまたぁ〰️"とか言ってバシバシ叩いてくる
大概 藤代は打たれ強い
どーやんと足して二で割れちまえば良いのに
「水城さんの足、引っ張るなよ」
一声かけて、みんなにも別れを告げた
すみだ署の入り口で振り返る
刑事は俺の憧れだった
俺の今までの人生の半分を注ぎ込んできたと言っても過言ではない
俺の夢はここで終わるのか
辛くないと言ったら、嘘になるけど、これが罪の代償だ
ふと、Aの笑顔を思い出した
もしもAが傍にいてくれたなら、彼女はどうしただろうか
俺が辛いときは、だいたい いつものスイッチは入らないし
予想外のことばかりだったな
無言でただ抱きしめてくるだろうか
俺の代わりに泣くだろうか
意外となんだかんだ叱ってくるかもしれない
彼女が近くにいないことに、俺は未だに慣れないままだ
この期に及んでAに支えて貰いたいなんて、図々しいにも程がある
慣れ親しんだすみだ署に 誠意を込めて一礼した
もう、ここには戻らない
刑事の俺はもう居ない
これ以上考えるのを避けるように、俺の運命を変えたマンションに足を向けた
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はむ(プロフ) - 李珈☆しおんさん» うれしい言葉をありがとうございます！リクエストいただけただけで幸せなのに♪こちらの方こそありがとうございました(*^^*) (2019年12月24日 20時) (
レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
李珈☆しおん(プロフ) - リクエスト受けて頂いてありがとうござます。素敵なお話してでした！ はむ様の神谷さんがすごく好きなので嬉しいです。ありがとうございました。 (2019年12月22日 14時) (レス) id: a26ca4d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 李珈☆しおんさん» リクエストありがとうございます！私なんかで良いのかと思いつつ、めっちゃ嬉しいです(* >ω<)ちょっとお時間いただきますが、必ずアップしますね！ (2019年12月19日 0時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - 美佳さん» ホントですか！？よかったです(*ToT)毎度の事ながら変に脚色したくなってすみません！リクエストうれしかったです！どうもありがとうございました(^^) (2019年12月19日 0時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
李珈☆しおん(プロフ) - 私もリクエストいいですか？ 神谷さんか夢主さんのどちらかが体調不良で看病するみないなお話をお願いしたいです。あとは、はむ様にお任せな感じで大丈夫でしょうか？ 可能な範囲でお願いします。 (2019年12月18日 11時) (レス) id: a26ca4d7b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむ | 作成日時：2019年10月22日 8時
