彼女は常に無理をする ページ16
「いやぁ、病み上がりのところ助かりました」
「お役に立てれば幸いです」
どれくらい時間が経っただろう
がらりと病室のドアが開かれ、名字Aが戻ってきた
水城さんと藤代に優しく微笑みかけている
「神谷〰️俺はびっくりだわ〰️お前もAちゃんには過保護なんだなあ〰️」
肩を組んでくる水城さん
あんた、ちょっと前まで"さん"付けだったろ
馴れ馴れしいにも程があるんだよ
「彼女 淡々としてて的確だったし、落ち着いて答えてくれてましたよ」
淡々として
落ち着いて…………ねえ…………
「そんな。とんでもないです」
穏やかに話している彼女を見やる
「…………そうですか。俺の慰めは不要ですか」
「神谷さんは優しい方ですね。お気遣いありがとうございます」
ニヤニヤ笑って水城さんが見てくるが、正直 そんなものはどうでもいいことだ
「俺の方が寂しかったので こちらに来てくれませんか」
「ちょっとォ！おま！？今からいちゃつく気ィ〰️〰️？！」
別にいちゃつく気なんて更々ないが、そう思わせた方が都合がいい
「いちゃつきたい場合は出ていってもらえますか」
「えぇ〰️〰️…………もう〰️〰️いいけどさあ
お前復帰したらちゃんと働けよ〰️〰️？」
「わかってますよ」
いいから出てけ
あんたらが居たらまずいんだよ
「いやぁ、神谷さんラブラブですね〰️」
「やっぱりアイツも人間だよな〰️」
邪魔者ふたりは出ていった
さて…………
「ほら、寂しいので来てください」
「ここに座ればよろしいですか」
名字Aは手がかかる
本当に本当に面倒だ
思わずひとつため息が出た
「あなたは本当に馬鹿ですね」
きょとんと瞳が俺をとらえる
「自分が辛いときは無理しない…………」
彼女の頭に手を乗せた
ぴくりと体が反応する
柔らかくって心地いい髪だな…………なんて、まるで関係ない思いが過った
「もう、居るのは俺だけなんで、頑張らなくていいんですよ」
名字Aは微笑んだままだ
微笑んだまま固まっている
その固まった瞳からポロリと一筋涙が落ちた
そっとその目を閉じたかと思うとふらっと後ろに倒れていった
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はむ(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます！ (2019年8月31日 9時) (
レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「大を占めるが」ではなく、「大部分を占めるが」です。 (2019年8月30日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「ベッドの上での再開」ではなく、「ベッドの上での再会」です。 (2019年8月30日 21時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
はむ(プロフ) - ななみさん» ななみさん 応援コメントありがとうございます！うれしいです！更新続けられるようにがんばりますね(^^) (2019年8月28日 11時) (レス) id: 62ba10663f (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - はむさん！頑張ってください！ 応援しています！ (2019年8月27日 23時) (レス) id: 3f5cfa4750 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はむ | 作成日時：2019年8月22日 23時
