狂犬の花嫁【今日から俺は】

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「…………大丈夫です。相良さんが戻られた辺りから不思議と楽になったので…………」


「そうか………………」


柔らけえな…………谷間に…………手が…………

ってアホが！！！




「………………。床で寝てたのはそのせいか？泣いたあともあったしよォ…………、俺はてっきり例の思い出のせいかと思ってたから」


何とか誘惑に打ち勝ち

俺の手を押し抱いていたAの手を
逆に握ってやることで離脱した


勿体ねえと心で泣く俺

健全な男なんだから仕方ねえだろ




「上手く息が出来なくて、胸が苦しくてちょっと動けなかったんです」


「心疾患か…………？心配だな」


けっこう重めだな…………
胸にうつつを抜かしてやがった俺を殴ってやりてえよ
場合によっちゃあ病院で精査してもらうかな



「やっぱり心臓の病気でしょうか…………今日も夕方辺りから少し苦しくて………………
相良さんが戻られたらまた楽になったのですが」


「俺が………………？」


「はい。帰ってきてくださったと思ったら…………すっと」


え？

どういうことだ………………

昨日はAの新しい感情がうれしくて 泣いてた理由とかも聞かず終いだったからな

こいつは感情を知らねえから

心疾患じゃなくて



精神的な苦痛を身体的な症状と勘違いしてるのか？




「………………苦しくなり始める前に何か同じことでも考えたか？」

こいつの思い出のことなら手出しできねえし
俺でなんとかできない場合はカウンセラーを検討するか

少し考えている様子のAをじっと見つめる




「相良さんのことを考えていました」





………………………………………………………………。






「今日も女性のかたと遊びに行かれるのかと」


………………お………………お




俺かよ………………！！！




「………………お前ぇ、俺が別の女と居るのが嫌なのか」

嘘だろ

ちょっと



いや かなり



うれしいじゃねえか………………！！





「嫌…………………？
昨日はどのような方といっしょだったのか…………今日も帰ってこられないのか…………そう思うと…………息がしにくい感じがして…………苦しくはなります」



か、か、かわいいぜ………………！！！



やべえ

Aが居もしねえ女にヤキモチを…………


俺を思って胸を痛めてよォ…………





好 き だ ……………… ！ ！ ！

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