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暫く、互い言葉を交わさないままの時間が続いた。
心底幸せそうに綻んでいた彼女だが、随分と息苦しかったようで思いっきり息を吐き出す。その様子を見ると彼は申し訳なさそうな顔をし腕を解いたが、悪いとは思ってなさそうだ。
「全く……何度も苦しいって言ってるのに」
「……抱きついて来たのはそっちだろう」
こうなってしまうと、揚げ足取りの始まりだ。�狷段未米��瓩砲修鵑併�をするのはあまり気が乗らない、と感じたのか素直に負けを認めると、目を細めてはにかんだ。
「……まぁ、今日はそういう事にしておきます。貴方の誕生日だった訳ですし」
「もっと敬ってもいいが？」
「調子に乗りすぎですよ」
お互いの顔を見つめ合い、満足そうに微笑む。その笑みは、先程よりも深かった。
「では、また明日」と彼女は踵を返す。彼も帰宅しようと踵を上げたが、次の瞬間即座に戻した。そして、力いっぱいに叫びながら彼女へと駆け寄る。
「＿＿Aッ！！」
あまりの大声に彼女も振り向いたが、同時に物凄い轟音と巨大な影にも気がついてしまう。それを介せずこちらへ走ってくる彼の手はこちらに向けられていた。
指の間に自身の指を入れ、ただ時が来るのを待つ。世間で色々言われていたように、世界がスローモーションになって再生された。何か、やるべき事は無いだろうかと思うと同時に無意識に視線を合わせる。その先には、何時もと同じような無愛想の彼が居て。
視線に気がつくと、彼はこちらを見て一つだけ呟いた。
「大好きだった、ずっと」
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Carol(プロフ) - 美城さん» コメントありがとうございます…！そう言って頂けるのは嬉しい限りです( ´ ▽ ` ) (2017年4月14日 18時) (
レス) id: 55063acd93 (このIDを非表示/違反報告)
美城(プロフ) - 素敵です！こういった小説は珍しいのでとても読んでいて楽しかったです…!これからも頑張ってください！ (2017年4月13日 7時) (レス) id: 17c09abe6c (このIDを非表示/違反報告)
Carol(プロフ) - 南野ユウカさん» コメントありがとうございます！単なるハッピーエンドで終わらせたくない病患者なので、そう言って貰えるととても嬉しいです。はい、頑張ります(´▽`) (2017年4月4日 17時) (レス) id: 55063acd93 (このIDを非表示/違反報告)
南野ユウカ(プロフ) - 短めで読みやすかったし、とても面白かった...と言うか、こういう切なめな感じがボクは好きです！これからも他の作品とか、頑張ってください！ (2017年4月4日 15時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Carol | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/m1771191452/
作成日時：2017年1月17日 23時
