ヤンデレだらけの短編集２【ヘタリア】

お前だけ【南伊】 ページ16

【彼女以外要らない話】
※周りの人間への暴力表現、倫理観の可笑しい表現あり
ロヴィーノｓｉｄｅ






　 「・・・はぁ、もう良い。」



相手の焦るような声を聴きつつも、それを無視する。


コイツの話に耳を貸す時間はねぇよ。


こんな奴、俺とアイツの世界にはいらない。


次の瞬間には、銃声と、悲鳴が混ざり合ったけたたましい音が鳴り響いた。


でも、もうこれにも慣れた。


手際よくこなすべき作業でしかない。


これは、もはやそんな物だ。


コイツらの命に価値なんか感じない。


・・・アイツに近づく男なんて、価値はないんだよ。




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　 『あっ、ロマちゃんお帰りっ！』




Aが抱き着いてくる。


俺が帰ってきたのを喜んでくれる。


・・・犬みたいで可愛いぞ、このやろー。




　 「ただいま。今から飯作るから待ってろ。」


　 『ううん、もう作ったよ！
　 いつもロマちゃん仕事で疲れてるから、たまには私も頑張りたくて。』





あぁあ・・・・可愛い。


ずっと家に居たいぐらいだ・・・。


あんなカッツォ野郎たちなんて見たくねぇし。


そんな野郎の血なんて汚れるだけだし。


・・・でも、Aのためだから仕方ないよな。




　 『最近ね、なんかみんな私に冷たいんだ。
　 話しかけてもなんか、怖い物見たときみたいに逃げちゃって。』


　 「そんな奴ら気にすんな。
　 ・・・俺は逃げねぇぞ、このやろー。」


　 『ありがとう、ロマちゃん。
　 ロマちゃんもなんか嫌な事あったら何でも言ってね！』



　 「・・・・ありがとな。」






俺としたことがAに気を使わせてしまった。


それも全部アイツらの所為だ。


・・・Aと話して、
Aに笑いかけてもらって、
Aと同じ空気を吸う変態野郎ども。


あぁ・・・殺したい。


本当は、Aと俺だけでいい。


Aと俺以外全員死ねばいい。


Aの大切な相手も、
俺の大切な相手も、全部全部いなくなればいい。


・・・でも、現実ではそれは無理だ。


俺も万能じゃないからな。


だから、せめてAに近づく男を殺す。


俺以外が見えない様に、
俺たちの世界を邪魔されない様に殺す。


Aを騙すことになったって構わない。



俺とAの世界を作るためなら、
誰が悲しもうが、誰が死のうが関係ない。










俺には、お前だけだから。

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