虚偽 ページ5
真田から真相を聞いた次の日、田子は吉本を呼び出して真田のいじめの件について話を聞いた。
田「真田をに暴力振るっているのはあなたですよね？
教師が生徒にいじめなんて...」
吉「いやだなぁ。怖い顔して。
良かったら先生も一緒にやりませんか？」
吉本は田子に肩組みをするが、田子は鬱陶しそうに払い除ける。
吉「いいねぇ〜！田子先生は教頭の後ろ盾を恐れて僕に着く丸川や西口と違うって訳だ」
田「もう真田に近づかないでください！」
吉「僕ばっかり悪者にしないでくださいよ。」
田「あなたには真田の痛みが分からないんですか？」
吉「先生？僕は生まれてこの方挫折を知らないんです。
親の期待に答えて常にヒエラルキーの頂点に君臨してきた。
だから...弱者の気持ちなんてわかるわけが無い。」
怒りを抑えつつも田子は答える
田「それが教育者の言うことですか...?」
吉「僕は人間を支配したいんです！
僕にとって教育とは実験なんです。生徒はモルモットです。」
田「本気で言ってんのか...?」
吉「冗談ですよ〜。
わかりました。もうやりません。」
田子は強調して
「お願いします。」
と言った。
そして、教室を出ていく田子に吉本は聞こえないような声で呟いた。
「新しいモルモットが増えた。」
その後、屋上で田子はちゃんと吉本に話をしたことを真田に伝えた。
田「何でも1人で背負い込むな。
俺で良かったら...力になるから。」
その田子の言葉に、真田は嬉しそうに頷いた。
しかしこれは更なる悲劇の始まりだった...。
その様子を吉本荒野は写真を撮っていた。
「いいねぇ〜」
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作者名：狂 | 作成日時：2020年9月13日 15時
