遵守 ページ4
次の日、真田は学級日誌を提出するついでに昨日の件を相談しようと田子に声をかけた。
真「田子先生...あの...相談したいことがあります。」
しかしそれも虚しく、
「真田くん。おはよう。」
吉本荒野によって阻止されてしまった。
慌てて職員室を出ていく真田に田子は何かを感じ取った。
その日から真田は吉本荒野のターゲットとして、夜遅くまでいじめの被害に合い続けた。
取り巻きの2人の教師は親にバレないかと心配をするが、吉本荒野は真田の家は父子家庭で、父親は帰りが遅いから大丈夫だといじめを続けた。
そして吉本は真田にこういった。
「万が一このキズを誰かに指摘されたら、父親から暴力を振るわれてると言え。」
そしてまた次の日、HRが終わってもただ1人机に突っ伏している真田。
田「真田、大丈夫か？」
その様子を見た田子は心配そうに声をかけた。
田「最近元気ないみたいだけど。」
その問いかけに対し、「大丈夫です。」と答え、真田は立ち上がろうとしたが、その場に倒れてしまう。
明らかに異常な様子こ真田に田子は、彼の腕をまくると、沢山の傷や痣があった。
田「クラスメイトか？」
真田は首を振る
田「じゃあ誰だ？」
真「父に...父にやられました。」
真田は吉本の言いつけ通りに答えた。
田「本当か？本当におとうさんがやったのか？
...もしそうなら、お父さんと話をしないとな。」
そう答えて立ち去ろうとする田子の腕を真田は掴んで、震える声で言った。
真「違うんです...違うんです。言ったら殺されます...。」
そんな真田に、田子は真田の肩を抱いて優しい声で言った。
田「心配するな。俺が守ってやるから。」
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作者名：狂 | 作成日時：2020年9月13日 15時
