記憶 ページ32
心の内に秘めていたことを思い思いに告げて言い争いをする兄弟と両親。
上辺だけの家族だった姿が崩壊していく様。
私はそれをただ見ていた。
私だけ取り残されたような感覚で見ていた。
見ていたというより、その瞬間、色々なことが脳内に巡った。
−よく思い出せ。兄貴のことを...過去の...本当の家族を...−
−俺が殺したって言った相手はお前の兄貴だよ?−
私の本当の家族...。
そうだ...私の家もこんな感じで常に誰かのせいにして言い争いが絶えなかった。
「あんたなんか産まれるはずじゃなかった。」
「お兄ちゃんさえいればいいのよ。」
「なんでお前が生まれたんだ。」
そう、両親は毎日毎日...。
「あんたなんかいらない。しねばいい。」
お母さん(佳代子)とは別次元の育児放棄。
「お前は兄とは出来が違いすぎる。産まれるべくして産まれたわけじゃない。お前は不良品だ。」
お父さん(一茂)よりも遥かに酷いクズ扱い。
でもそんな私にも唯一優しくしてくれたのは.....
「すごいなぁ〜A。もうこんなに漢字が読めるようになったのか？まだ7歳なのにな〜！」
「お兄ちゃんより頭良いな！
Aは将来有望だな〜！かわいいし、賢いし、かわいいし。」
『わたしもね、大きくなったらお兄ちゃんみたいにがっこうの先生になりたいな。
さらちゃんやそーたくんみたいな子とたくさん関わりたい。』
「お、嬉しいなぁ〜。
将来一緒に働けるのが楽しみだな。
それに、そんなこと言ったら水上や真田も喜ぶぞ。」
さらちゃん...そーたくん...??真田...?
私のお兄ちゃんは吉本先生が殺したの.....?
本当に？
「おじゃましまーす。あ、Aちゃんこんにちは。
今日もかわいいね。」
「俺の妹にナンパすんなよな。」
『リュウくんもかっこいいよ！』
「俺も今、Aちゃんにナンパされたんだけど？？」
「は？何言ってんの神楽。」
神楽...リュウ...
「いいよなぁ〜田子は。こんなかわいい妹がいてさ。
こんだけ歳も離れてりゃ尚更可愛いだろうし。」
「いやもうまじで可愛い。本当に。
Aだけは何があっても守ってやらなきゃって思うよ。
俺がこいつの親代わりだし...。」
田子...
私の本当の名前は...田子A。
お兄ちゃんは.....吉本先生...。
じゃあ、さっき先生が『お前の兄貴を殺した』って言ったのはつまり.....
ラッキー行動
破天荒なことをする
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魅智 - 更新再開をずっと待っています！いつでも待っているので頑張ってください！ (2017年11月29日 20時) (
レス) id: 5e8f1e6a80 (このIDを非表示/違反報告)
天空(プロフ) - 咲嵐さん» コメントありがとうございます！！ 私も早く書きたい所があるのですが、なかなか更新できず、すみません。 応援コメント励みになります！ これからもお付き合いください！！ (2017年4月9日 10時) (レス) id: 498c17ed7d (このIDを非表示/違反報告)
咲嵐 - とても小説が面白くて続きがとても気になります！更新するの大変だと思いますが頑張ってください！これからもこの小説の続きを楽しみにしています！ (2017年4月7日 11時) (レス) id: dad7436666 (このIDを非表示/違反報告)
狂(プロフ) - ゆりあさん» コメントありがとうございます！応援コメントがあるからこそ頑張れます。これから少しずつ不定期ですが更新していこうと思いますのでよろしくお願いします！ (2017年3月7日 19時) (レス) id: f32b92e423 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 大変な時期、頑張ってください！あなたの小説の続きを心待ちにしています。 (2017年2月27日 10時) (レス) id: 8b646c0cd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狂 | 作成日時：2016年10月29日 18時
