本音 ページ29
一「何だったんだ あいつは。…何だったんだ…俺たちは。」
一「もう、この家を抵当に売るしかないんだな。」
借金返済を諦めた一茂は今度は佳代子を責め始めた。
一「どうして100万の損失が出た時点でやめなかったんだ？
どうして俺に相談しなかったんだよ！」
佳「怒鳴らないでください。」
一「何でも言い合えるのが家族だろ！」
佳「怒鳴らないでって言ってるでしょう！」
怒鳴るなと言うも、怒鳴る一茂に、佳代子がキレた。
佳「何よ、今さら家族って。
浮気してたような人が、よくそういうこと言えますね。」
一「だから浅海くんの件は...」
必死に言い訳をしようとする一茂に佳代子は対抗する。
佳「今回だけじゃない。あなたが以前会社で水増し請求をしてた時だって、水商売の女性に貢いでたんでしょう？
....私が何も知らないとでも？」
一「だからあれは仕事で...」
佳「また仕事って...。
いい気なもんよね？具体的に何してるかなんて分からないんだから。」
佳代子のその発言に一茂は仕事の大変さを主張し、それに対して佳代子は主婦業と子育ての大変さを並べ立てた。
その発言の中にどれも、子どもを思いやる言葉はない。
一「子どもの面倒は俺だって見てるだろ！？」
佳「やってるのはほとんど私でしょ！？
大体...Aの事だって、女の子が欲しいって言ったのは誰よ。」
一「お前だって...」
慎「Aだって大好きな実の兄と離れてこんな家に引き取られたのは不本意だろうね。
あと、俺はどっちにも面倒かけた覚えはない。」
一茂と佳代子が言い合いをしている所に、慎一は静かに入った。
慎「だってそうでしょ？
息子の万引を知っておきながら、それを注意できない母親なんておかしいだろ。」
一「何だ？万引って。」
慎「それを今知った父親はもっと笑えるけど。」
一「おい！どういう意味だ？」
慎「この際だから教えてあげるよ。俺のストレス発散法。
万引は週に3回。あとはこれで自転車のタイヤ切ったり店の看板傷つけたり。」
そう言って慎一が取りだしたナイフを見て、驚く一茂と佳代子。
一「お前...そんなことやってたのか。」
慎「しょうがないだろ！？
こっちは親の期待に応えるために優等生を演じてたんだよ。
そりゃストレスもたまるわな！」
慎「お前らも文句があるなら自分で言えよ！」
慎一は部屋の入り口で黙って見ている茂之とAに声をかけた。
ラッキー行動
破天荒なことをする
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 120人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
魅智 - 更新再開をずっと待っています！いつでも待っているので頑張ってください！ (2017年11月29日 20時) (
レス) id: 5e8f1e6a80 (このIDを非表示/違反報告)
天空(プロフ) - 咲嵐さん» コメントありがとうございます！！ 私も早く書きたい所があるのですが、なかなか更新できず、すみません。 応援コメント励みになります！ これからもお付き合いください！！ (2017年4月9日 10時) (レス) id: 498c17ed7d (このIDを非表示/違反報告)
咲嵐 - とても小説が面白くて続きがとても気になります！更新するの大変だと思いますが頑張ってください！これからもこの小説の続きを楽しみにしています！ (2017年4月7日 11時) (レス) id: dad7436666 (このIDを非表示/違反報告)
狂(プロフ) - ゆりあさん» コメントありがとうございます！応援コメントがあるからこそ頑張れます。これから少しずつ不定期ですが更新していこうと思いますのでよろしくお願いします！ (2017年3月7日 19時) (レス) id: f32b92e423 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 大変な時期、頑張ってください！あなたの小説の続きを心待ちにしています。 (2017年2月27日 10時) (レス) id: 8b646c0cd8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：狂 | 作成日時：2016年10月29日 18時
