満点星 (ページ46)

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涼太が目を覚ましたと聞き急いで病院に向かう

「涼太！！」

dt「…翔太」

「大丈夫か？」

dt「…うん」

涼太は点滴2個も繋げられていて酸素マスクも付けられていた

腕は点滴の跡で痣だらけで腫れてしまってるところもある

すごく痛々しくてそっと撫でる

「…痛いよな

ごめんな俺たちのわがままで……」

dt「そんなことないよ

俺だから我慢できるんだよ

みんなにこんな辛い思いさせたくない」

こんな時でも自分は後回し

他人に優しい涼太

もう二度とあの平穏な日常に戻れないのかとふと思ってしまう

何気ない会話

いつも通りの日常

それがすごく幸せなんだと気付かせてくれたのは涼太

お前だよ

でももっと早く気付けば良かった

そしたらもっと後悔しないように生きるのに

dt「そんな顔しないで翔太

翔太には笑っていてほしい

そう前にも伝えたんだけどな笑」

「涼太が元気ないと俺も笑えねぇよ……」

dt「ふふ…笑

ありがとう、翔太」

そう言い目を瞑る涼太

数分後には穏やかな寝息が聞こえる

そっと涼太の胸を触る

あぁ、ちゃんと生きている

「また来るな」

そう言い病院を出る

帰り道

空を見上げると星が夜空いっぱいに広がっていた

流れ星に願い事をすると叶うらしい

そんなんで願い事叶うならもっと前からしてるっつーの

そう思っていても僅かな希望にかけてお願いをするんだ

もう誰も苦しめないで