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翌日
みんなは誰一人来なかった
きっと昨日のことがあったからだろう
未だに俺は酸素マスクが外せない
Dr「気分はいかがですか?」
「先生、何とかって感じです…」
Dr「そうですか
いきなりなんだけどね、昨日少し検査したんだ」
「検査…?」
Dr「うん
肺の検査」
「肺…?」
どうして?
腫瘍は脳なはずなのに
Dr「…昨日呼吸困難になった時、肺の機能が著しく落ちていてね気になったんだ
これが宮舘さんの肺の画像なんだけどね
ここの部分が真っ白なの分かる?」
先生が見せてくれたのは肺の画像
そこには右のほとんどが真っ白になっていた
Dr「……転移していたよ」
転移
つまり
脳の腫瘍が無くなっていなかった証拠
「……え」
Dr「ここにある腫瘍のせいで肺の機能が落ちているんだと思う
腫瘍の大きさは5cmくらい
かなり大きいんだ
……取り除くことは不可能だと思います」
放射線治療
抗がん剤治療
頑張ってきた
もう俺の身体はボロボロなんだ
病気にも勝てない
「…なんのために治療したんですか…?
俺は何のために治療したの…?」
Dr「……完治ではなく
生きる期間を延ばすため
かな……」
希望が見えない
なにも
みえない
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作者名:もち。 | 作成日時:2021年1月8日 1時