満点星 (ページ27)

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ab side

｢舘さん、遅いね｣

何かあったのかな

kj｢…俺探しに行こか？｣

舘さん達が帰ってこなくてもう1時間は経っていた

痺れを切らして探しに行こうとした時

kj｢あ、照にぃたちや｣

ふっかに車椅子を押されている舘さんと3人で帰ってきた

少しだけ

目が腫れているのに気付いた

康二もそれに気付いたのか俺を見ていた

どうだったかなんて聞けない

でも聞かなくちゃいけない気がした

｢…どうだった？｣

舘さんは静かに首を振った

｢……そっか｣

dt｢……俺、治療やめてもいいかな｣

kj｢…え、？｣

ふっかと照は黙ったまま

dt｢……治療しても治らない

そんなの分かりきってたことだろ

それに、治療が辛いんだ……｣

何も言えない

ずっと辛そうな姿を見てきたから

もう治療をやめて舘さんを楽にしてあげるのがいいのかもしれない

そう思ってしまう自分に嫌気がさす

kj｢…俺、嫌や…｣

dt｢え？｣

kj｢…俺まだだてと一緒に居たい…

一緒に居たい……泣｣

iw｢…康二｣

kj｢…辛いのだてやから俺が変わってあげる事も理解する事もできへん…

やけど、俺はだてに生きてもらいたい……

死なないで……泣｣

あまりにもド直球すぎて舘さんもふっかも俺も言葉を失ってしまった

でもこれだけは言える

｢…俺も

舘さんには生きていて欲しい

辛くなったらまた9人で辛さを分け合おうよ

簡単に頑張れなんて言わないよ

でも俺はそう簡単な覚悟で舘さんを支えてるわけじゃないのは分かって欲しいな｣

舘さんは静かに涙を流していた

fk｢…俺たちと一緒に頑張ろう

舘さんはひとりじゃないよ｣

dt｢……頑張れるかな…俺…泣｣

iw｢大丈夫だよ、宮舘涼太はそんな男じゃねぇだろ？｣

dt｢…もう少し頑張ってみるよ、俺…｣

｢舘さん…｣

きっとこれからもっと辛い治療が待ってる

でもそんなのもきっと吹き飛ばせる

そう信じてる

だって舘さんはそんな人だから

優しくて強い

それが舘さんだから