私 ページ8
客足が途絶えた店内、今日はフードメニューがたくさん出て食材が足りなくなったからソヌが買い出しに出掛けて１人…
静かな店内にピアノの音、急に眠気が襲ってきた。
この時間はお客さんも来ないし、少しだけ…
カウンターに座って目を閉じた。
？「無事に帰ってきたら俺の家族になってくれないか？」
彼の手にはなんの飾りもない指輪。
幸せな瞬間… でも私はこの後の苦しみを知っている。
断片的な夢は私を不安定にさせる。
やっぱり寝なきゃ良かった…
重たい瞼をゆっくり開くと、きれいな顔をした男の人と目が合った。
ついていかない寝ぼけた頭…
お客さん？
あわてて立ち上がる。
「あっ、失礼しました！いらっしゃいませ！」
SN「少しでも眠れて良かったな。」
頭にポンポンとソヌの手を感じる。
従業員が勤務中に寝てたのに“良かった”って、本当に甘いんだから。
「ゴメン、ゴメン、お客さんのご注文は？」
SN 「アイスアメリカーノとシフォンケーキ。」
「了解‼️ お客さんも、本当に失礼しました。すぐにご用意いたしますね。」
JH「大丈夫ですよ。ゆっくりさせてもらいますから。」
優しく微笑んでくれたお客様、かっこいいなぁー。
ソヌが用意するシフォンケーキとタイミングを合わせて入れたアイスアメリカーノ、コーヒーの良い香りに癒される。
「お待たせいたしました。変なとこ見せちゃったお詫びにシフォンケーキ、スペシャルデコレーションしときました。」
JH 「えっ！ いいの？ ありがとう。」
アメリカーノを1口飲むと頭を揺らしながら微笑んだお客様。
1口が意外と小さくて、モグモグとケーキを食べると「やっぱり、うまいなぁー！」と独り言。
SN 「お口に合って良かったです。」
1口食べる度、飲む度、踊るように体を動かして、本当に美味しそうに食べてくれて嬉しくなる。
JH「やっぱりここのケーキとコーヒーは最高だね！」
…ん？初めて来られたお客様だと思うんだけど？
「お客様、来店いただいたことありましたでしょうか？」
JH「あー、初めて来ましたけど、いつもいただいています。」
？？？
良くわからなくてソヌと見つめ合う。
私とソヌが不思議そうにしているのを見て笑いながら教えてくれた。
JH「いつもうちのマネヒョンが買ってきてくれるんです。初めまして、BTSのJ・HOPE 、チョン・ホソクです。」
初めて見たアイドルはキラッキラの笑顔をしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 298人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はは | 作成日時：2023年8月14日 15時
