YG ページ19
収録… 疲れた…
まだ打ち合わせがあるってマジか？
今度PDに出会ったら文句言ってやる。
限界が近い身体をソファーに預けて目を閉じた。
マンネたちの騒がしさでさえ子守唄みたいだ…
ーーーーーーーーーーーー
？「起きて、ねぇ、シウ、ご飯できたよ。」
寝たと思ったら起こされた…
いや、誰が起こされた？
俺だよな…
でも今 “シウ”って言わなかったか？
？「おはよ、久しぶりにゆっくり寝れて良かったね。」
俺をシウと呼び、笑いかける女。
知ってる、いや、知らない。
でも…
「おはよう、ユナ。すごく良い夢見たよ。」
ユナ「どんな夢？」
そう言いながらベッドの端に腰掛け、横になっている俺の頭を撫で始めた。
すごく心地好い。
「自由な世界に生まれた俺がお前と２人で静かに、幸せに暮らしてるんだ。」
ユナ「その夢、もうすぐ叶うわよ。そのために頑張ってるんだもんね。」
静かで幸せな時間…
急に場面が変わった。
銃声が聞こえる。
「ユナ、お前はあっちへ走れ！俺と一緒に逃げたらダメだ！」
ユナ「嫌！もうシウと離れないって決めたから！」
『おい！こっちだ！見つけたぞ！』
くそっ、俺らがなにしたって言うんだ！
思ったことを言っただけなのに、それだけなのにどうして！
銃口が俺の方を向いていた。
“良かった、ユナだけでも助かれば…”
シウの感情が俺に流れ込む。
俺はユナって女を心から愛してるんだな。
自分の命よりも大切に思ってることがよくわかった。
覚悟を決め目を閉じた…
「シウ！」
彼女の声と共に鳴る銃声。
ユナに抱きつかれたのがわかった。
目を開けると、俺の腕の中で彼女が…
ユナ「しなないで… いきて… 」
それが最後の言葉だった。
泣き叫んでも動かない、その顔は…
あの時助けた彼女だった。
ーーーーーーーーーーーー
なんでこんな夢を見るんだ？
もう嫌だ！
夢から逃げるように無理やり目を開けた。
まだ、夢から覚めてないのか？
目の前に彼女がいた。
「ユナ…」
無意識に呟いた名前。
それを聞いて倒れそうになる彼女。
メンバーが慌てているのを見て現実だと感じながら、彼女から目を離すことができない。
視界がぼやけて、自分が泣いているのがわかった。
JIN「ユンギ！どうしたの？」
「ヒョン、思い出したんだ。俺はユナを探してた。ユナは… そこにいる。」
彼女も俺のことがわかるみたいだ。
泣き顔を見られるなんて、みっともないな…
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作者名：はは | 作成日時：2023年8月14日 15時
