☆＊短編集＊☆

＊H×H　クラピカ ページ5

．


〜バレンタイン〜



「ク、クラピカ！！
　その、で、デートに行かない？」





Aとクラピカは、数年前からアパートの隣人として親しかったが、半年前から付き合っているのカップルである。

そして、今日は恋人のいる初バレンタイン。




と、あれば彼女としてはデートしていい雰囲気でチョコレートを渡したいところである。





当然、彼氏のクラピカもそれを汲み取り、デートをする、という点においては同じ考えだろう。

そう思い込んでいたAは、デートへ行く支度を着々と整え、クラピカからの誘いを待っていた。




、、、が。

そこで問題は起こる。


「お、遅い、、、。」

お互い顔も合わせず、会話もないこと半日。



もう、１２時をまわってしまった。

恥ずかしくてクラピカのことを誘えず、あちらからのアプローチを待っていたAであったが、これには少し焦りを感じ、、、



こうして自ら誘いに来た次第であった。

ク「A、、、。
　 すまないが、今ボスから連絡があって、仕事に
　 行かなくてはならなくなったんだ」



しかし、クラピカの返答は予想外のもので。

「そっか、、、仕方ない、よね。」



ク「本当にすまない」

あからさまに肩を落とすAに、クラピカはもう一度謝罪をする。


「あ、ううん！！
　大丈夫、デートはいつでもできるもんね！」


それを見て我に返り、Aは慌てて笑顔で返した。


仕事なんだから、仕方ない。

クラピカが悪いわけじゃない、と、自分にいいきかせて。




ク「、、、そうか、良かった。
　 なるべく早く戻る、」


「うん、いってらっしゃい」((ニコッ









．









＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿そうだよ、いつでもできる。


デートなんて、バレンタインじゃなくても、、、。



「っ、うぅっ、ひっく、、、！！」




涙が、零れる。

拭っても拭っても、溢れ出る。


頭ではわかってるのに、一緒にいたくて仕方がない。



．

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