*＊§何度でもキミに贈る§＊* (ページ28)

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*＊.*..

「…あ、お兄ちゃんに近況報告しないと」

＿＿＿二次試験は料理審査でした。
ちょっと危なかったんだけど、何とか合格できたよ！！
明日もこの調子で頑張るね！！
おやすみなさい！！
A

送信っと…

明日も朝が早いですし、そろそろ寝ま…

「やぁ♤」

「…お疲れ様です、ヒソカ。
　何かご用ですか？」

「昼間、キミに聞きたいことがあるって
　言っただろ♢」

二時試験終了後、私達受験生は三次試験会場へと向かう飛行船に乗せられた。

次の試験は明日の８時からで、それまでは各々自由に過ごすように。

…とのことなので、私も良さげな寝場所を探し終えて、そろそろ明日に備えようとしていた。

お兄ちゃんへの報告も済ませ、いざ夢の中へ…という時に、やはり絶をしていたのか突然真横にヒソカが現れた。

ええと、、、

私にかけられた念能力について、だっけ。

「試験開始前、それから…試験中も助けられて
　しまいましたからね。
　もう寝たいのですが、質問に答えましょう。」

「…♧」

はてさて、質問に答えるのはいいのだけれど…

私自身もよくわかっていないことも多いのでご期待に応えられると嬉しいんですけど、、、

なんと言っても、もう６年も前のことらしいですし。

「それで、何が知りたいんですか？」

「キミが念をかけられたのはいつだい？♢」

不安に思いながらもヒソカからの質問を受け付けると、案外簡単な質問に少々安堵する。

それくらいなら、私でもお役に立てそうです。

「記録によると６年前。日付は１２月２３日です」

「かけられた能力は？♢」

…それは推測でしかない不確かなものですが。

と前置きをして、私の知り得る限りの情報を伝える。

「今のところ私の身に起きていることは１つ
　です。
　毎年例の２３日が訪れる度に、それまでの
　一年分の記憶が、綺麗さっぱり消える」

私の中に、きちんと記憶されているのは、６年前の２３日まで。

つまりは、１４歳の年末までの記憶しかないということです。

２３日、念をかけられた事まではしっかりと覚えていますが、１年ごとにかけられた翌日の状態に戻ってしまうのです。

２４日の朝には突然時が進んでいるような、不思議な感覚になります。

まるでタイムスリップをしているみたいな。

*..＊*.