残酷な世界で Ninth

EPISODE ３９５　大人 ページ36

*＊.*..








「おー、A。
　今から向こう行くけど、お前も来るか？」




屋上でボーッとしようとしたのも束の間、誰かが上へ上がってくる音が聞こえてきた。


足音は背後でピタリと止まり、そしてそう声を掛けられた。









…向こう？




ってことは合流、だろうか。











「状況でも変わった？」






聞けば、フィンクスは気怠げに頭を掻き、応えた。






「アイツがやらかしたんだと。
　んで、行かねぇのか？」






、、、アイツって誰だろう。

まぁアイツらじゃないってことは単体ってことなのかな。



ふーん…




「勿論行くよ、是非連れてって下さい！！
　あぁ、なんなら私が運転してあげるよ？」




にしても、何やらかしたんだろう。

フィンクスが動くんだから小さなことじゃないだろうし…



でも焦ってもなさそうだから、死ぬなんてことでもなさそう。



、、、んー…でもこの人達、自分でも仲間でも、それが死ぬ一歩手前だとしても、変わらず平然としてるからなぁ。


まぁそもそもあの言い方からして私を誘ってくれたのはフィンクスの優しさで別に戦力として必要なわけでもないだろうから…





やっぱり大したことはないのかなぁ、なんて。



まぁいいや、何にせよこれでここにいなくて済むし。







でも、あんまり暇だ退屈だと言うのも子供染みてて恥ずかしいから今後はもうやめよう。


口にこそ出してなくても態度に出てた訳で、パクノダさんにも言われたし…

で、こうしてフィンクスに気にかけてもらってるし…



、、、考えるとやってることが親の気を引く幼児と同じでとてつもなく恥ずかしい。





今回は結果良かったからありがたく行かせてもらうけど。。。












「あ！？
　お前の運転なんか危なくて乗ってられっかよ！！」




「…そう？
　まぁ無免許だから否定しないけど、、、そんな下手かな」




「ド下手だ」



、、、。


*..**.

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