残酷な世界で Sixth

EPISODE ２５５　食事 ページ32

*＊.*..

「全くAはそーゆーとこ相変わらず
　なんだから…」


何故かため息混じりに呆れ顔で言われる。

え、何故？


そーゆーとこってどーゆーとこ？？


「Aは俺と一緒にいるのは嫌かもしれないけど、
　俺はもっと一緒にいたいんだよ…
　こんな機会もう二度とないかもしれないし、お昼
　くらい付き合ってよ。ね？」


「…や、別に、、、
　一緒にいるのが嫌だから早く帰りたいとは…
　一言も (言ってないけど)、、、」



「あーもー！！そーゆーとこ！！」


何で半ギレなの？

そしてどこ！？


むむむ、これじゃ私が空気読めないやつみたいじゃないか…




「早く行くよ！！」

ぶつぶつと文句を並べていると、そう言われて手を引かれる。

どこに行くのかと尋ねても教えてくれないので、話の流れ的にレストランと予想。



「…カフェ？」

レストランという予想は当たらずとも遠からず。


「今カップルで入れば割引中なんだってさ。」

「かっ！？」

さらっとカップルと言いのけるシャルに私がぎょっとしたのは言うまでもない。

デートとは、(親しい)男女が日時を決めて会うこと。その約束。

つまり私たちは今デート中ではあるが、恋人同士ではない。

「いいでしょ？今日くらい。」

…そんな風に言われてしまえば、断るに断れないではないか。


「それにここ、すごい人気なんだよ？
今日を逃せば一生は入れないかも…」


うぐっ…！！

それはつまり予約を取るのもすごく大変だったって事でしょ？



それに、店前の看板には、３つのコースと値段、お勧めのスイーツが記載されている。

１番安いもので３０分から。３０分、１時間、２時間、、、

見たところ、バイキング形式の食べ放題。


ご飯ものはないように見えるけれど、シャル的に平気なのだろうか。

私は普段から３食しっかり食べるほうではないし、菓子類も好きだからむしろありがたいが、、、、


*..**.

EPISODE ２５６　甘党→←EPISODE ２５４　素敵

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す