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母「ごめんね、日曜日なのにお仕事で。
1人でお留守番できる？」
『へーき。』
母「お昼ご飯は冷蔵庫にラップしてあるから。
夜ご飯までには帰るね？」
『いってらっしゃい、がんばってね。』
母「うん、ありがとう。」
保育園が休みの日は1人で留守番することもあった。
外に勝手に出たら母に迷惑がかかるから、家の中で大人しく時間を潰す。
けどその日だけは、母のことを考えずに思わず外に飛び出してしまった。
この冬初めての雪が降ったのだ。
6歳の男の子が胸を躍らせるには十分だった。
(…くらくなるまでにかえれば。)
何処に行くあてがあるわけではなかった。
ただ空からしとしとと落ちてくる小さな白い粒を見上げながら、気の向くままに歩き続けた。
___生まれて初めて、茶色が綺麗な色だと思った。
たった6歳の子どもにとっては、茶色はあまり魅力的な色ではない。
しかし、淡いオレンジの証明を受けてキラキラ輝くそれは、とても綺麗な、まるで宝石のよう色だった。
ひたすらに歩いてよく分からない道を曲がったとき、正面に見えた小さな赤い屋根の家。
軒先には自分の背と同じくらいの小さなクリスマスツリー。
その煌めきに誘われるように大きな窓を除くと、中には色とりどりのケーキが並んでいた。
白か茶色の三角のケーキしか見た事のなかった自分にとって、衝撃の光景だった。
こんなにケーキは種類があるのか、と。
その中でも特に目を惹かれたのは、そのチョコレートケーキだった。
思わず唾を飲み込んだ。
「…You、ケーキが好きなの？」
『っ！？』
「もうクリスマスだね。」
急に背後から声をかけられ肩が飛び跳ねた。
ショーウィンドウ越しにケーキを見つめていたことは悪いことではないのに、まるでイタズラがバレてしまったかのように心臓がヒヤッとした。
(このおじさん、だれ…。)
知らない人のはずなのに、そのおじさんは自分の友達かのように、隣に並んで一緒にケーキを覗き始める。
「どれが好きなの？」
『っえ、ぁ、ちゃいろ。』
「ふーん。」
聞いといてそれかよと子どもながらに思った。
キャップにサングラスの怪しいおじさんは、絶対に話してはいけないソレ。
なのになぜか分からないが、人見知りの俺がスっと答えてしまうほどの、不思議な引力をもっていた。
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MIo(プロフ) - togawadollさん» ご不快な思いをさせてしまいまして、申し訳ございませんでした。以後ないように気をつけます。修正致しました。ご指摘ありがとうございました。 (2021年3月9日 12時) (
レス) id: 5ac68e315d (このIDを非表示/違反報告)
togawadoll(プロフ) - 視点ごとにセリフの「」前に名前が無いと全て夢主君が喋ってるのかと思ってしまいます・・・。夢主君以外は名前ありの方がまだ読みやすいです・・・。それか全て外した方がまだいいと思いました。 (2021年3月9日 1時) (レス) id: a83c0082d0 (このIDを非表示/違反報告)
MIo(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます！可愛いと思って頂けて本望です！笑焦らしに焦らしまくる展開で申し訳ないですが、これからもよろしくお願い致します！お優しいお言葉もありがとうございます(^^) (2021年2月21日 16時) (レス) id: 5ac68e315d (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - いつもみな、可愛い！と思って読んでます！これから、メンバーとみながどう距離をつめていくのか楽しみです！無理しない範囲で頑張ってください！ (2021年2月16日 14時) (レス) id: a733c91119 (このIDを非表示/違反報告)
MIo(プロフ) - 林檎さん» 初めまして。コメントありがとうございます。出会ってくださってこちらこそ感謝です！これからもよろしくお願い致します！！ (2020年12月15日 18時) (レス) id: 5ac68e315d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MIo | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/____mio__w
作成日時：2020年12月13日 22時
