孤爪研磨と黒尾鉄朗は気づいている(10話) ページ45
虎は、Aの事が好き
本人は気づかれてないと思ってるだろうけど
実際気づいているのもおれとクロぐらい
クロもおれも男同士っていう事にたいした抵抗はない。クロは自分がその立場になったら逃げるかもしれないって言ってたけど
一方のAは気づいてないどころか、虎をそういう対象として見てない
虎もこの現状に満足してるみたいで、なにかしてアピールしようとしてるわけじゃなさそうだし
｢最近やけに六野にご熱心だな。研磨？｣
おれの部屋を開けて飲み物を持ってきた幼なじみはおれがスマホでAとメールしてるのを見てニヤニヤと言ってきた
｢･･･うるさいクロ｣
クロはへいへいと笑いながら2人分の飲み物をテーブルの上に置く
おれの隣にどかっとクロも座る
ここはおれの家だけど、クロが冷蔵庫開けて飲み物出すことにもベッドの上に普通に座る事も構わなくなった
流石にノックもなしにおれの部屋に来るのは嫌だけど
一口自分のお茶を飲んでしみじみとした様子で言った
｢いやー、でも良かったわ｣
｢なにが｣
｢んー？だってお前、人にそんな興味持った事ねえだろ。けど、六野のお陰でお前が人と進んで関わりを持つようになるきっかけができたろ？｣
｢･･･別に｣
なに母さんみたいな事言ってんのクロ
｢関わるのは、Aだからだよ｣
それ以外の
おれはA宛のメールの送信ボタンを押した
東京駅
ぞろぞろと真っ赤なジャージのやから達が歩く。背中には“NEKOMA”と書かれている
トサカのような頭の男が｢まとまって歩けー｣と声をかける
俺達はこれからこのゴールデンウイークを利用して宮城でいろんな高校と練習試合をする
他の学校はいわばついでみたいなもので、今回のメインは｢烏野高校｣らしい。なんでも、うちの高校とは昔からの因縁の関係だとかなんとか
｢お前、髪染め直したりしねえの？｣
目の前の孤爪研磨は、先日山本に｢逆に目立つ！｣と言われて何を血迷ったか次の日突然金髪に染めてきた
その後一切の手入れをせずに放置した結果、見事なプリンが出来上がった
｢んー･･･別に、面倒だし、おれはこれでも構わないし｣
｢ふーん。まあ孤爪らしくていいけどな｣
俺が笑うと目を合わせようとしなかった孤爪が顔を上げ、俺の顔をのぞきこんできた
｢孤爪じゃなくて、研磨。｣
｢け、研磨･･･な。｣
｢うん｣
素直に呼べば、満足したのかまた目を逸らして手元のゲームを再開した
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湧燈(プロフ) - 天音さん» ありがとうございます！嬉しいです！！頑張ります！！！ (2015年11月2日 18時) (
レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 面白いです！ 更新頑張ってくださいヾ(＠⌒ー⌒＠)ノ (2015年11月2日 17時) (レス) id: 48a0b1dd4b (このIDを非表示/違反報告)
湧燈(プロフ) - おお！嬉しいです！！更新本当に遅いですが、頑張ります！！女性ももちろん大歓迎です！！コメントありがとうございました！！！ (2015年10月24日 21時) (レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
月光 - 私、女なんですけど読んでます！すんごく面白いです！！更新、頑張って下さい！！ (2015年10月24日 21時) (レス) id: 4e1ec2a187 (このIDを非表示/違反報告)
湧燈(プロフ) - ユンシカさん» ありがとうございます！そう言ってもらえると本当に心強いです！頑張ります！コメントありがとうこざいました！！ (2015年10月20日 6時) (レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湧燈 | 作成日時：2015年10月4日 17時
