感謝と謝罪の言葉は正反対(過去:16.2話) ページ36
ドクリドクリと鳴る心臓を必死に押さえ込む
呼吸、とりあえず呼吸整えろ！寝ぼけて言っただけだ！うん！
｢ヒッヒッフー･･･ヒッヒッフー･･･｣
｢それラマーズ法だから。何産む気だよお前｣
即座に華麗なツッコミが入る
流石A
まだ熱を持っている心臓を、なんでもないと自分自身を誤魔化して平然と態度を保つ
｢なあ｣
Aが、少し言いにくそうに
｢ここまで俺を運んできたのって、お前？｣
俺に聞くものだから
｢おう｣
俺も少し食い気味に返事をした
するとやっぱりAは、うーとかあーとか意味のわからない事を言う
意味なんてそもそもないのかもしれないけど
｢･･･迷惑かけて、悪かったな｣
ぶっきらぼうな口調で、そっぽを向いてしまうA
素直なのかそうじゃないのかよくわからないやつだな、なんて心の中で密かに笑った
けれど、なぜかAのその言葉に少しの違和感を覚えた
｢なん、か言えよ･･･｣
こんな恥ずい思いしてまで言ったのに無反応とかなんだよ、と今にも俺を殺しにかかりそうな目つきで睨む。俺は睨まれる
ああ、そうか
｢ごめんの後に、なんか言う事は？｣
｢は？｣
多分、俺が感じた違和感は
Aの言葉の選び方だ
相変わらずわけのわからない、とでも言うようにキョトンとした顔で俺を見るA
しょうがないな
｢俺は、こういうとき、“ごめん”じゃなくて“ありがとう”が聞きたいんだけど｣
Aは、｢迷惑をかけた｣｢手間をかけさせた｣｢面倒な事をさせてしまった｣っていう考えをする
だから、Aの口からでるのは｢ごめん｣
でもやっぱ、そんな考えよりも
｢心配してくれて｣｢俺の為にしてくれて｣って考えでいて欲しい
だから、Aの口からでるのは｢ありがとう｣じゃなきゃ
｢･･･う、ぁ、ありがと、う｣
ちょっとばかり赤く染まった顔でそれを言うAの姿に、ちょっと満足
｢おう！｣
今宵も夜はふけていく
孤爪相談窓口の慣れ(6話)→←そんな風呂場での出来事(過去:16話)
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湧燈(プロフ) - 天音さん» ありがとうございます！嬉しいです！！頑張ります！！！ (2015年11月2日 18時) (
レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 面白いです！ 更新頑張ってくださいヾ(＠⌒ー⌒＠)ノ (2015年11月2日 17時) (レス) id: 48a0b1dd4b (このIDを非表示/違反報告)
湧燈(プロフ) - おお！嬉しいです！！更新本当に遅いですが、頑張ります！！女性ももちろん大歓迎です！！コメントありがとうございました！！！ (2015年10月24日 21時) (レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
月光 - 私、女なんですけど読んでます！すんごく面白いです！！更新、頑張って下さい！！ (2015年10月24日 21時) (レス) id: 4e1ec2a187 (このIDを非表示/違反報告)
湧燈(プロフ) - ユンシカさん» ありがとうございます！そう言ってもらえると本当に心強いです！頑張ります！コメントありがとうこざいました！！ (2015年10月20日 6時) (レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湧燈 | 作成日時：2015年10月4日 17時
