俺はここからの踏み込みを拒否する(過去:7.2話) ページ20
｢いえ、俺は別に、なんもしてないんで。｣
だからもういい加減返して欲しい、とは 仮にも先輩には言わないでおく。一応。
｢あのさ、六野君･･･｣
夜久さんが遠慮気味におずおずと話を切り出そうとする。
なんだ？と思い一言返事をすると少しだけ笑ってこっちを伺うように言った
｢うちの、マネージャーやんない？｣
ドクリ、と心臓が鳴る
マネージャー？
｢嫌、です｣
先輩への遠慮とか、そんなもの考える暇もないほどの即答
良かった、びっくりして反射でYesと言わなくて
｢そっ、か･･･｣
ちょっとだけ、残念そうな夜久さん。
｢でも、これだけは知っておいて欲しいだけど、
ちゃんとﾞ
真っ直ぐと、俺の目を見る
同じ、
山本と、同じだ
猫の光る目のようで−−−−
｢俺っ！
･･･か、帰り、ます･････お疲れ様でした｣
｢えっ、ちょっ！六野君！？｣
ばたばたと体育館を出て駆け出して行く
後ろから聞こえる夜久さんらしき声と山本の声は雑音と化している
しばらく激しい運動をしていなかったせいで体力が落ちたのかすぐに息を切らして立ち止まる。
かなり体育館から遠い場所に来た。
ぜえぜえとする息切れが苦しい
苦しい
くるしい
くるしい
くるしくて
うれしい
あんな一言二言が、うれしいなんて感じるのは、きっと1日わけのわからない事をして疲れたからだ
混乱しているからだ
もしあと少しあそこにいたら、
多分、あの猫のような目に魅了されてしまう
今日、再確認した
俺は、あの目が嫌いだ
「ちゃんとお前を見ているよ」と言われているようで、
それに、すがってしまいそうになるから
甘えてしまいそうになるから
｢くっそ･･････｣
もう嫌だ
これ以上入り込まないで欲しい
慣れてしまうから
彼らが居る日々に
そんな事になったら最後、俺は折れてしまう
きっとバレー部に入ってしまう
嫌だ
嫌だ
嫌だ
彼らを失った時、俺は酷く傷つくから
たとえ彼らにとってそれが痛くも痒くもない物だとしても
嫌だ
勝手に俺に期待しないでよ
俺はもう、無力だから
俺は息を止めてうずくまった。
夜久衛輔は思考する(過去:8話)→←夜久衛輔は背が小さい(過去:7話)
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湧燈(プロフ) - 天音さん» ありがとうございます！嬉しいです！！頑張ります！！！ (2015年11月2日 18時) (
レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 面白いです！ 更新頑張ってくださいヾ(＠⌒ー⌒＠)ノ (2015年11月2日 17時) (レス) id: 48a0b1dd4b (このIDを非表示/違反報告)
湧燈(プロフ) - おお！嬉しいです！！更新本当に遅いですが、頑張ります！！女性ももちろん大歓迎です！！コメントありがとうございました！！！ (2015年10月24日 21時) (レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
月光 - 私、女なんですけど読んでます！すんごく面白いです！！更新、頑張って下さい！！ (2015年10月24日 21時) (レス) id: 4e1ec2a187 (このIDを非表示/違反報告)
湧燈(プロフ) - ユンシカさん» ありがとうございます！そう言ってもらえると本当に心強いです！頑張ります！コメントありがとうこざいました！！ (2015年10月20日 6時) (レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湧燈 | 作成日時：2015年10月4日 17時
