下駄箱に恋文は間違っている(過去:6話) ページ18
平常心、平常心。
平常心、といいつつも下駄箱を八つ当たり気味に開けてしまったのは見逃して欲しい。
あの手の声は苦手なのだ。サッカー部のエースだから、バスケ部のエースだからと浴びた女子の黄色い声と同じで、嫌気がさす
そして、下駄箱の中に入っている上履きを取り出そうとすれば、いつもそこにあったはずの物とは違った感触が指先に触れる
目を向ければ、そこには手紙
なんとなく、嫌な予感がした
おそるおそる手紙に手を伸ばし、青いシンプルな封筒から紙を取り出す
『放課後、第2体育館裏で待つ』
かろうじて読めたその･･･よく言えば男らしい、悪く言えば信じられないほど汚い字。
一瞬、果し状か何かと怯んでしまったが、大方山本猛虎だろう。
第2体育館はバレー部が使用しているのだろう。
呆れた。誰が行くものか、とそう決意した時だった
｢来ねえの？｣
その挑発的な声が、トサカのような頭をした男のものと気づくまでに5秒かかった
｢君だろ？六野A君。山本が話してたぜ？｣
この人、まさかバレー部かっ･･･
｢そうですか。別に、俺がバレー部に入る必要とか無くないですか？
俺がいたところで、そちらさんはなんの得も無いじゃないですか｣
皮肉混じりに言えば、トサカ頭のその人は、ニヤリと笑った
｢けど、俺達に損は無いだろ？それに、君だって心から山本を嫌ってる、なんてわけじゃないだろ？｣
ずっと自分の心を偽っていたものを、勢いよく剥がされた感じだった
俺は、この人には敵わない。そう判断した
｢･･･わ、わかりました。少しだけなら｣
．
．
で、結局来てしまった･･･
うおお･･･
今更ながら凄い後悔。来なきゃ良かった。
体育館の中からはコートやらなんやらの準備をする1･2年と見られる面々。
もう帰ってもいいかな、これ･･･
｢よお！六野！！来たのか！｣
体育館からひょっこり顔を出した目つきの悪いモヒカン男。
｢･･･別に。てか、何の用だよ？早く帰りたいんだけど｣
嫌々の雰囲気を醸し出し、いかにも早く帰りたい感を山本にわからせて催促した
･･･つもりなんだけど
｢おお。今日はさ、六野に部活見学してもらいてえんだよ｣
明るくそんな言葉を返された
｢･･･は？｣
なん、なんて･････？
夜久衛輔は背が小さい(過去:7話)→←彼らは俺と距離をとる(過去:5話)
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湧燈(プロフ) - 天音さん» ありがとうございます！嬉しいです！！頑張ります！！！ (2015年11月2日 18時) (
レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 面白いです！ 更新頑張ってくださいヾ(＠⌒ー⌒＠)ノ (2015年11月2日 17時) (レス) id: 48a0b1dd4b (このIDを非表示/違反報告)
湧燈(プロフ) - おお！嬉しいです！！更新本当に遅いですが、頑張ります！！女性ももちろん大歓迎です！！コメントありがとうございました！！！ (2015年10月24日 21時) (レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
月光 - 私、女なんですけど読んでます！すんごく面白いです！！更新、頑張って下さい！！ (2015年10月24日 21時) (レス) id: 4e1ec2a187 (このIDを非表示/違反報告)
湧燈(プロフ) - ユンシカさん» ありがとうございます！そう言ってもらえると本当に心強いです！頑張ります！コメントありがとうこざいました！！ (2015年10月20日 6時) (レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湧燈 | 作成日時：2015年10月4日 17時
