何故か山本猛虎はつきまとう(過去:3話) ページ13
入学してから3週間。
クラスメイト達は、このクラスに馴染んできたらしく、最初の緊張もぎこちなさも無くなってきた。
俺はそんな集団の中に入るつもりはない。
｢りーくのっ！｣
教室の隅で1人座って、買ってきたパンの袋を開けていると、いつもの俺の大ッ嫌いな声がした
あー･･･なんで俺教室で食べようと思ったんだろ。移動すりゃよかった
｢一緒に飯くおうぜ！｣
山本猛虎。
その満面の笑顔が気に入らない
｢･･･なあ、俺、もう関わるなって言ったよな。｣
俺がきつく睨むと、山本猛虎は｢そんな事もあったなあ｣と他人事のような反応を見せて、再び俺の後ろの席で自分の買ってきたパンなどなどを取り出し始める
｢んなこと言ってたか？｣
早速焼きそばパンを頬張り、とぼける。
こいつ、わざとなのか天然なのか
わざとならむかつく。
天然ならタチが悪い。
｢･･･はあ｣
この3週間、ずっとこんな調子だ。
昼休みになる度、山本猛虎に捕まってはこうして一緒に昼を食べている。もちろん俺は拒否しているけどな
時々他の所に行こうとするも、授業が終了した瞬間に捕まる。つまり俺に逃げ場はない
ほんとに、コイツと関わりたくなんか無いのに･････
．．．
．．
．
体育の時間は、一番嫌いだ
今日は･･･バスケ、か･･････
嫌だ。バスケ、なんて･･･やりたくない
肩が上がらないんじゃ何も出来ないし、何より
昔の事を思い出す
｢先生、俺見学しててもいいですか｣
｢ん？･･･ああ、そうかお前は･･････わかった。いいぞ｣
｢･･･ありがとう、ございます｣
教師からの、この視線が嫌だ
哀れみの目
｢可哀想なやつ｣
そう呟かれてるような気がして落ち着かない。
｢へい、パス！｣｢シュートシュート！！｣
楽しそうに イキイキとバスケをする同級生達が、俺は｢羨ましい｣だなんて思ってしまった
なんで、俺はバスケが出来ないんだ
あんなに好きで、一生懸命にやってきただけなのに･････
俺、なんも悪いことなんてしてねえよ
いや、俺は悪くない
誰も悪くなんてないんだ
誰に責任があるわけじゃない
だからこの思いを
この苦しみを
この感情を
誰にもぶつける事ができないから
辛くなる
｢六野？なんで見学してんだ？｣
俺の大ッ嫌いな声
てか、授業中だぞ。こっちくんな
そう言おうと思ったが、もっと言いたい事がある
俺は山本猛虎を心から、拒む(過去:3.2話)→←俺と山本猛虎は敵である(過去:2.2話)
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湧燈(プロフ) - 天音さん» ありがとうございます！嬉しいです！！頑張ります！！！ (2015年11月2日 18時) (
レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 面白いです！ 更新頑張ってくださいヾ(＠⌒ー⌒＠)ノ (2015年11月2日 17時) (レス) id: 48a0b1dd4b (このIDを非表示/違反報告)
湧燈(プロフ) - おお！嬉しいです！！更新本当に遅いですが、頑張ります！！女性ももちろん大歓迎です！！コメントありがとうございました！！！ (2015年10月24日 21時) (レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
月光 - 私、女なんですけど読んでます！すんごく面白いです！！更新、頑張って下さい！！ (2015年10月24日 21時) (レス) id: 4e1ec2a187 (このIDを非表示/違反報告)
湧燈(プロフ) - ユンシカさん» ありがとうございます！そう言ってもらえると本当に心強いです！頑張ります！コメントありがとうこざいました！！ (2015年10月20日 6時) (レス) id: 290d132918 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湧燈 | 作成日時：2015年10月4日 17時
