中島卓也 ページ37
たまたま休みが取れて、たまたま福岡に行く用事があって、たまたま時間があって。たまたまチケットが取れて
偶然が重なった。
それだけじゃ言い表せないね。
広い中ひとりぼっちような錯覚になるのは、ここが広いからなのかな。ホームの球団の特色?それとも…本当に一人で来たから?
今日、試合行くね。
たった一言。もっと気の利いたこと言えたらいいんだけど。
野球なんてさっぱりわからなかった私にある程度のルールを教えてくれたアナタ。
｢ホームランバッターじゃないけんAは見とってつまらんかもしれん｣
いつだったかアナタが言った言葉。
その時はふーんくらいにしか思ってなかったけど、アナタを見ていればどれだけホームランを打つことが難しくて、どれだけチームが勢いづくかわかった。
『ホームランなんて打てる人に任せたらいいじゃない。アナタにしかできないことがあってそこにいるんでしょ?…それを、アナタ自身が…選んだんでしょう?』
分かってないくせに偉そうなこと言ったのは覚えてる?
私は覚えてるよ。
アナタが今まで見たことがない、泣きそうな顔で笑ってたから。それなのにどことなく嬉しそうな顔をしてたのをはっきりと覚えてる。
だけど、私はひとつ嘘をついちゃった。
｢いつか…いつか、打つけん。その時は……｣
『…待ってるね』
アナタが打った打球が綺麗に弧を描くのをただただぼんやりと眺めながら…そのいつかが来てしまったんだと悟った。
歓声が沸く。
スタンドも。ベンチも。
私だけかなぁ…素直に喜べないのは。
ごめんね。ごめんね、卓くん。
本当は一番に、誰よりも喜びたいのに。
ダイヤモンドを一周する姿を卓くんらしいなんて呑気に思いながら見つめた。
あぁ、これは何の涙だろう。
嬉しいの?喜んでるの?
ううん、違う。
これは…寂しいの。遠くに行ってしまったように感じて、寂しいの。私の元から去ってしまうような気がして。
『ホームランを一度も打ったことがなかったアナタが、好きだった…』
そんなことを思っても許されるだろうか。
私だけ取り残された空間。
一人だと感じたのはこのことだったのかな。
気持ちが違ったの。
まだ…まだどこかで…私だけ、を望んでいた。
そんなはずないのにね。
これで離れていく人じゃないのもわかってる。
だからこそ寂しい。
置いていかないで。
私のココロがアナタのココロに置いていかれるのが何ものにも変えがたい苦痛なの。
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emlo_Yu'i(プロフ) - 愛さん» 球団はお任せします！ 楽しかったです！！ (2017年7月24日 23時) (
レス) id: c5da48b3d0 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - emlo_Yu'iさん» 更新しましたー!楽しんでいただけると嬉しいです!おっ!了解しました!球団とかはリクエストありますか?それともこちらで決めても?大丈夫です分かります笑 (2017年7月24日 11時) (レス) id: a7b9931f35 (このIDを非表示/違反報告)
emlo_Yu'i(プロフ) - 愛さん» 了解です!!楽しみに待ってまーす！見てみたいな〜と思うのは彼女がナンパされた時どんな反応をするのか？！ってやつですね…笑 分かりにくくてすみません!! (2017年7月24日 1時) (レス) id: c5da48b3d0 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - emlo_Yu'iさん» 数時間後か明日くらいにもしも…更新する予定です!こんなもしもの話が読みたい!と言うのがあれば教えてくださいね! (2017年7月23日 19時) (レス) id: a7b9931f35 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - ふみのさん» 今のところシリーズ化しようかと考えてます!その2人はほとんど書いてた記憶が無いですし変な方向いってしまって申し訳ないくらいでした(笑)喜んでいただけてよかったです!今日か明日には更新するかもです… (2017年7月23日 19時) (レス) id: a7b9931f35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛 | 作成日時：2017年4月22日 8時
