なりくんと ページ4
.
わん side
潤くんが冗談言う人じゃないってことくらい、
早めの段階で分かってた。
分かってるよ、それくらい。
だけど、
予想すらしていなかった言葉に、
俺の口から出てきたのはそんな言葉だった。
「俺が冗談言うタイプだと思う？」
ほら、ね。
てか、えっ？
もしかして俺、潤くんに心読まれてんの？
「いや、……」
「でしょ？……冗談じゃないよ」
潤くんの後ろで、
さっきまでいたドームのネオンがキラキラ輝いていて、
おかげで、夜道でも潤くんの表情がはっきりと分かる。
見てすぐ分かんだもん。
潤くんも緊張してるって。
寒い時に、自分の両手を重ね合わせるみたいに、
そうなってる潤くんの手が、少し震えてるのも。
「いいの？」
「うん」
顔を上げて、少しの間を置いて返ってきた言葉は、
やっぱり、想像していなかった言葉で。
「ぃや、えっ、ちょっと待って。やっぱりパニック」
「ちょ、っともぅ、…恥ずかしいんだけどっっ」
俺に握られることがなかった潤くんの左手は、
虚しく空中に。
一瞬、
握ろうと思った俺も、やっぱり処理しきれなくて。
「ちょちょちょ、一旦」
さっきから、道ゆくわずかな人達が、
ちらちら俺たちの様子を伺ってるのが気になって、
いったん、一旦とりあえず、
人通り逸れた道の、屋外ベンチに座らせた。
唇を尖らせて、若干ぷりぷりしてる潤くんは、
多分きっと、そんなことには気づいてないんだと思う。
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伶(プロフ) - ららさん» ららさん、コメントありがとうございます✨✨想像していただけたみたいで、嬉しいです✌🏻新作でもお待ちしております！ (2022年5月25日 11時) (
レス) id: 9e9e184764 (このIDを非表示/違反報告)
らら - 最後まで読ませていただきました！リアル感があって、この二人ならこんな感じかな、と、想像しながら読めたので楽しかったです！新作も楽しみにしています✨ (2022年5月25日 9時) (レス) id: fb7a1ec37f (このIDを非表示/違反報告)
伶(プロフ) - ﾄﾞﾘさん» ありがとうございます☺️✨今後、もっともっと反則行為が目立ってきそうです、彼。笑 (2022年4月20日 17時) (レス) id: 9e9e184764 (このIDを非表示/違反報告)
ﾄﾞﾘ(プロフ) - いつもお話し楽しませてもらっています。なりくんの微笑みながらのおいでは反則です。 (2022年4月18日 13時) (レス) @page8 id: ea1134548d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伶
| 作成日時：2022年4月13日 19時
